2012年10月8日。
7:00起床。
外はピーカン。
山の上の鶏舎での水や餌やりなど、進さんの朝仕事を撮影させてもらう。
一輪車に水のタンクを載せ、緑のトンネルをくぐって鶏舎に運んでゆく。
去年も撮ったが、もう一度撮りたいと思っていた。
その細い道は通りにくくなったため、去年と違う道になっていた。
鶏舎を挟んで反対側に道が出来ていた。
今年も熊が出ているので、進さんはクマよけの鈴を腰に巻き、一輪車で水を運んでゆく。
すぎな農園の畑や田んぼはどこも気持ちのいいところにある。
ここは一番高い場所にあって、ことの他気分がいい。
朝露に濡れた葉っぱが陽に照らされて美しい。
目を上げると山々がくっきりとそびえている。
進さんが仕事を終えてからも、私は一人、撮影を続けた。
すると少しもよおしてきた。
どうしようかなと思ったが、周りにはよさげな葉っぱもたくさんはえている。
早速昨日の講演会で学んだことを実践した。
大きい葉っぱに、肌触りのいい葉っぱを重ねて使った。
最後に、枝を三本立てて印をつけた。
後で竹渕さんに言うと、
「早速の実践、井沢さん喜ぶだろうね。経過観察はしておこうか?」
と言って笑った。
家に帰り、智子さんの仕事を撮影。
ヤギのマキバの小屋の掃除、犬のネラのブラッシング。
そして昼の採卵。
智子さんの採卵に初めて同行した。
一日に3回卵をとるのだそうだ。
昼ごはんの後。
進さんが作詞、智子さん作曲の「マザー・アース」を庭で収録。
進さんがギターをひき、智子さんが歌った。
今の進さんと智子さんの気持ちが現れていた。
夕方。
智子さんがネラの散歩に行くので、私もついていった。
家の周りをぐるっと一周。
なかなかいい散歩コースだった。
智子さんは他の家の犬に声をかけたりしながら、ネラと歩く。
家に戻ってまたブラッシング。
ネラは智子さんにしか心を許していないようで、
他の人が近づくと、グルグルと歩き回り落ち着かなくなる。
夕食。
食べながら3人で色々な話をした。
「去年は怒りの感情が大きかったけど、今年は申し訳ないという感情が大きくなった。
子どもや、これから生まれてくる子たちに対してね。それが去年と今年の大きな違いかな。」
と竹渕さんが言った。
[…]