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撮影報告 その153 稲刈り・はさがけ すぎな農園 その3

2012年10月13日。

風もなく晴天。

みんなで朝ごはんを食べていると、玄関にユエが。

ガラス越しにみんなを見ている。

また脱走したのだった。

それにしても人好きのヤギだ。

岩田家。

前の左からユカリちゃん、岩田さん

後ろ左からコウキくん、ヒサコちゃん

ヒサコちゃんとユカリちゃんでユエを栗の木の下へ連れて行く。

私はキャメラを持ってついていく。

昼間は木にひもをしばってつないでいる。

するとその周りの草が見事になくなってゆく。

ユエのおかげで辺りはだいぶ草がなくなっている。

 

しかしどうやってかわからないけれど、ひもをほどいて脱走する。

だいたいは玄関の周りでウロウロしている。

庭に植えてあるブラックベリーなどを食べられたりする。

 

今日は私は竹渕さんの田んぼの稲刈りの撮影に行く。

「今年の稲刈りほどめでたいことはない。お祝いだから私もコウキちゃんとユカリちゃんを連れて昼過ぎくらいに行くわ。」

と岩田さんは嬉しそうに言った。

 

去年の福島第一原発の事故で、竹渕さんの田んぼは少なからずの影響を受けた。

それから竹渕さんはできうるかぎりの対策をして試行錯誤していた。

今年、つい先日、その田んぼの稲の測定をしたら、どーんと数値が下がり、これからの希望が見えてきた。

そして今日はめでたい稲刈りだ。

竹渕さんのこの一年を想像すると、本当に嬉しいだろうと思う。

岩田さんに教えてもらった近道を通り、榛東村から倉渕へ向かう。

途中、道がなくなってしまったが、なんとか国道に出られた。

9時半過ぎ、倉渕の竹渕さんの田んぼに到着。

竹渕さん。

 

竹渕さんはコンバインを入れるために、田んぼの端の方の稲を手狩りしていた。

甲田くんと彼女。

 

甲田くんと甲田くんの彼女も仲良く稲を束ねている。

甲田くんがやけに嬉しそうにはしゃいでいた。

国安さん、そして田んぼ大好きおじさんの山田さんも、手狩りをしたり、刈った稲を束ねたり、それぞれの仕事をしている。

私はみなさんにご挨拶をして撮影を開始した。

 

この田んぼは本当に気持ちがいい。

それにしても稲刈り日和。

[…]

撮影報告 その151 岩田紀子さん 農カフェ その1

2012年10月11日。

昨日甲田くんに教えてもらった店でお昼ご飯を食べる。

高崎名物のカツ丼の店。

オープンキッチンでL字型のカウンター席。

昼どきの時間を外して行ったのにほぼ満席だった。

そしてまだ次々お客さんがやってくる。

 

私はカツが3枚乗った、A丼を注文。

素早く出てきた。

ころもが薄くて私好みだった。

醤油味のカツがなかなかおいしい。

しかも400円。

大満足。

 

車のカーナビの電源をとるシガーライターが壊れてナビが使えなくなって困っていた。

道すがらのニッサンに寄って見てもらう。

ニューズが飛んでいたとのことで、新しいものを入れて直してくれた。

感じのいい整備士さんで、無料でやってくれた。

お礼を言って榛東村の岩田家へ向かった。

ナビが使えるようになってホントよかった。

前橋からすぐだった。

榛東村は前橋市のベットタウンのようなどころだそうだ。

 

 

15:00過ぎ、到着。

ヤギのユエが首から長いヒモをさげたまま玄関の前にいた。

玄関の戸をあけると、土間のたたきにコウキちゃんが座っていた。

「こんにはー」と叫んでも誰も出てこない。

コウキくん。

とりあえず車から荷物を下ろして部屋に置こうとしたら、ユエが寄ってきた。

ユエは竹渕さんのところのマキバの子供で、吾妻で百姓をしていた正美ちゃんが飼っていた。

初夏に彼女が結婚し、嫁ぎ先にユエを連れていけなかったため、岩田さんがユエを引き取ったのだった。

ユエ。

頭をナゼナゼしたりして始めはかわいかったのだが、そのうちユエの頭突きが始まった。

本人は遊んでいるつもりなのだろうが、ガタイがでかく力も強いので、私は突き飛ばされそうだった。

ユエに角がはえていなくてよかった。

「やめなさい。あっちいって。」なんて言ったって聞きやしない。

岩田紀子さん。

そうこうしているうちに、岩田さんが軽トラで畑から帰ってきた。

ユカリちゃんもランドセルをしょって帰ってきた。

今年から小学生になったのだ。

 

撮影報告 その150 甲田崇恭さん 高崎市民測定所クラシルにて

 

 

2012年10月10日。

今日は、高崎のクラシルで甲田くんの撮影。

その前に、途中の室田で小松かおりさんと待ち合わせ。

去年、朝市に出店していたコーヒー屋さん(マカップさん)が室田のスーパー跡地に駐車場で店を出しているとのことで、

いっしょに行くことにした。

素敵な人がおいしいコーヒーを入れてくれるのだ。

行ってみると今日は来ていなかった。

残念。

 

仕方なく、小松家へ行ってお茶をした。

高崎市の小学校は2学期制で、ヨシキくんもいた。

ポケモンというゲームに夢中だそうで、ひとしきり説明してくれた。

 

12時半過ぎ、かおりさん、ヨシキくんもいっしょにクラシルへ向かう。

中医研の前に移動パン屋さんが来ていたので、私とかおりさんは昼ごはん用にパンを買った。

クラシルへ行くと甲田くんがまったりしていた。

お昼今からですか。と甲田くんがコーヒーをいれてくれた。

彼のいれるコーヒーはおいしい。

丁寧に入れてくれるからだと思う。

ひとしきりおしゃべりをした後、かおりさんとヨシキくんは買い物に出かけて行った。

 

まだ暖かいので窓を開け放している。

中医研の吉田さんがプラプラとやってきて、「クイックマッサージいいよー。」と言ってひとしきりおしゃべり。

針や灸、マッサージなどをする中医研が前にあり、デイサービスが横に隣接しているので、

色んな人が通り過ぎ、声をかけていく。

挨拶だけだったり、天気の話をしたり、時には吉田さんのように色んな話をしてきたり・・・。

このシュチュエーション、甲田くんによく似合う。

 

そしてインタビューを始めた。

去年会ったときから今まででことなどを中心に話をうかがった。

 

クラシルのこと、そしてこれからの構想などを語ってくれた。

「来年またここに来た時は、さらに面白くなってますよ。」

と甲田君は言った。

なんだか甲田君がとても頼もしく見えた。

 

 

クラシルは甲田くんの仕事場。

仕事の様子を少し撮影させてもらうことに。

「去年も測った新潟のこしひかりが今年も入ってきたので、それ測りましょうか?」

と甲田くん。

測定しているところを撮影させてもらった。

私は測定を見るのは初めて。

ベラルーシ Atomtex社製 […]

撮影報告 その149 高崎市民測定所 クラシル運営会議 

2012年10月9日。

今日は19:30から高崎市民測定所クラシルの運営会議。

撮影させてもらうことになった。

この地で暮らしてゆくためには、測定して暮らし方を考えてゆくことが大切。

2012年4月21日、そんな思いで仲間といっしょに立ち上げたクラシル。

7月18日現在で474検体を測定している。

 

——–高崎市民測定所クラシルとは———————————————————- 以下HPより http://kurashiru.blog.fc2.com/

放射線という、未知のもの。 不安や戸惑いはありませんか? 大事な判断は他人任せにしたくありません。 でも、それは「一人で決める」ということではないと思います。 まずは測って、あなたの身の回りの状況を調べてみませんか? 高崎市民測定所では、測定結果をみんなで一緒に考えていきたいと思います。 ——————————————————————————————————

 

17:30 進さんと高崎へ向かう。

中医研の近くの中華料理屋さんで夕食。

 

19:30 クラシルに着くと、運営委員の人たちが集まっていた。

今日は倉渕の人が多かった。

丹羽さんが早速測定器を説明してくれた。

実際に測定を担当しているのは甲田君とのこと。

 

運営会議が始まった。

いくつかの議題について話し合われた。

その中でも、測定状況と測定プロジェクトについて、議論が白熱した。

測定をしている甲田君は検体を持ち込んだお客さんと直に接している。

甲田くん自身、農家から直接野菜を仕入れて販売したり、自分で米や野菜もつくったりしている。

生産者と消費者の気持ちがよくわかるだけに、測定結果の説明の仕方や、数字のとらえ方など、

日々考え悩みながらやっている。

運営委員の人たちも、ほとんどが生産者。

クラシルをなぜ立ち上げたのか、どういう測定所でありたいのかなど、みんなで確認し合っていた。

 

それにしても、みんなものすごい勉強している。

測定のこと、数字のとらえ方・・・。

こうしていっしょに勉強して相談し合える仲間がいることが素晴らしいと思った。

 

23:00過ぎ、会議が終わった。

立ち上げ当初は、夜中の1時2時過ぎまで会議をしていたそうだ。

みんなにとって、今現在直面している最大の問題なので話は尽きない。

倉渕に着くともう0時を回っていた。

[…]

撮影報告 その148 秋のすぎな農園 その2

2012年10月9日。

二度寝して10:00起床。

朝食後、進さんのマキバの乳搾りを撮影。

山田農場のヤギを見慣れている私には、マキバはとても大きく見える。

竹渕さんにエサを聞いてみたら、その辺の草しかあげていないそうだ。

結構いっぱいお乳が出た。

 

 

卵小屋にて。

智子さんの卵の発送作業の撮影。

昨日、田んぼにイノシシが入り少し荒らされた。

「罠をかけてイノシシを食べたらいいのに」と私が言うと、

「イノシシはとても食べられないよ。」と竹渕さん。

そうだった。

イノシシは汚染された山のものを食べているのだった。

 

13日が稲刈りなので、田んぼの周りに鉄の柵をとりつけることになった。

イノシシよけの電流がはしるヒモで畑を囲んでいるのだけど、どうやらうまくいっていないらしい。

人手がないので、私が手伝うことになった。

合間に撮影もしながら。

 

去年来た時も、この田んぼで草取りの撮影をさせてもらった。

今年はやけにきれいな田んぼだった。

何でも、この田んぼを一生懸命手伝ってくれるおじさんがいて、その人のおかげなのだそうだ。

昨日、進さんがイノシシに入られたことをその人にメールしたら、

新潟にいたその人から、

「ショックで日本海に身投げしようか」なんて返信があったそうだ。

その人は13日の稲刈りに来るそうだ。

お会いするのが楽しみだ。

 

軽トラで田んぼへ向かう。

柵を固定する長い棒、サクを奥の方の畔から一定間隔に置いてゆく。

棒を地面に突き刺し、サクを立て、ひもで固定してゆく。

棒を運んだり、ヒモを切ったり、柵を支えたりと、私も少し手伝った。

田んぼでの労働はなんだか気持ちがよかった。

つづく

 

 

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