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撮影報告 その118  第6回大間原発訴訟口頭弁論

2012年6月6日(水)。 撮影に出かけると、だいたい1か月、長い時はそれ以上。 めいっぱい撮影をして、そしてヨロヨロになって帰ってくる。 そんなこの一年。 そしてまた函館へ車を走らせる。 約8時間のドライブ。 思えば函館で私は原発問題に出会い、 人に出会い、 そして勉強させてもらっている。 夕方、野村家到着。 久しぶりというわけでもないが、野村さんの手料理を食べながら話をする。 なんと気がついたら朝の5時。 早く寝ようね。 とお互い言っていたのにもかかわらずだ。 2012年6月7日(木)。 午後から弁護士会館にて弁護団会議。 明日、6回目の大間原発の口頭弁論。 今回から裁判体が変わり、新しい裁判官の初めての裁判になる。 今までのおさらいの意味も含め、中野先生が50分にわたる大間原発の危険性のプレゼンテーションを担当する。 大間原発建設は発電のためにつくるのではないことは明白だ。 今、日本は45トンのプルトニウムを保有している。 核拡散防止条約で日本は核兵器の保有を禁じられているため、 『商用』原子炉の燃料とする以外に軍事物資であるプルトニウムを保持することは問題になる。 プルトニウムを消費するためにウランにプルトニウムを混ぜた通称『MOX燃料』を燃料とする商用原子炉を運転することが必要になってくる。 安全性、経済性などは二の次になっている。 途中、彦根のオクちゃん(奥田好香さん)が合流。 大間の裁判の傍聴、あさこはうす、山田農場を見たいとやってきた。 パザールバザール。 函館に行ったら必ず食べに行きたくなる。 野村さん、オクちゃんとパザールバザールで夕食。 あいさつをする竹田代表。 2012年6月8日(金)。 お昼頃、3人で野村家を出発し弁護士会館へ。 今回も大勢の人たちが傍聴にやってきた。 遠くからわざわざ来た人もけっこういた。 いつものように弁護士会館から裁判所まで横断幕を持ってみんなで行進。 裁判所へ入っていく人たち。 そして私もキャメラを持ったまま傍聴券の抽選に並ぶ。 私は一度もこの抽選に当たったことがない。 原告の場合は原告席があるので、この抽選にもれてももう一度抽選のチャンスがある。 それでも、せっかく来たのに裁判を傍聴できない原告がいる。 原告が入れないなんておかしい。 裁判の度に私はいつも思う。 記者席がけっこうたくさん設けられていて、その席がいくつか空いていることが多い。 これ、本当にもったいない。 彦根から来たオクちゃんは原告席に無事座れた。 私は傍聴席になんとか座れた。 新しい裁判官は3人とも若い感じだった。 冒頭、河合弁護士がなぜ日本に原発をつくってはいけないのかを、 パワーポイントで図や表を見せながら、 張のあるよく通る声で話をした。 意見陳述は、訴訟の会代表の竹田さんと大間在住の佐藤さん。 竹田さんの言葉は心に沁み込んでくる。 そして中野弁護士のプレゼン。 […]

風のたより その20 写真 函館・山田農場・あかり農場

2012年6月27日(水)。 昨日、無事十勝に帰ってきました。 十勝はすっかり夏になっていました。 盛りだくさんの撮影の旅でした。 函館での大間原発の裁判やデモ、 大間でのロックフェスティバル・現地反対集会・デモ、学習会そして漁師の山本さん夫婦のインタビュー、 洞爺湖のラムヤートの暮らし、大沼の山田農場の暮らし、 そして函館での小出裕章先生の講演会。 濃い日々でした。 今回も多くの方々にお世話になり、素晴らしい撮影ができました。 本当にありがとうございました。 先にやらなくてはいけないことがあるので、 撮影報告を書くのはもう少し後になります。 なので前回に引き続き、残りの写真だけアップします。 6月23日。函館。小出裕章さんの講演会にて。 有志を募って実行委員会をつくって準備をしてきた。 打ち合わせする野村さんと國立さん。 6月23日。函館。小出裕章さんの講演会にて。 左からコウサク、親方、ユウサク。 山田一家。 聡美さんは受付係り。

左からハルエさん、オカダさん。 ササキさん。 竹田さん。 小出裕章先生。 小出さんの話はわかりやすく、そして人の心に届く。

小出先生を狙うイシカワさん。 会場は420人以上の人でうまった。 マチセンで小出先生とスタッフとで打ち上げ。 おかみさんが丹精込めてつくったランチボックス。 この他、山田農場のチーズや瀬棚のカミイイズミさんの豚など、 心のこもったお料理が並んだ。 歌う佐藤国男さん。 左からナオコさん、おかみさん、ハルエさん。 親方、村岡さん、竹田さん。 野村さん、小出さん。 野村さん、大勢の人が来てくれて、そして無事に終わって本当によかったね。 私も小出さんとツーショット。 小出さんにお酒をついでいただき感激のタシロ。 小出さん、トモカちゃん、國立さん。 竹田さんはいつもまっすぐだ。 あゆみちゃんと大場さん。 厚沢部のエリーと野村さん。 エリーと山北君はもうすぐエリーの故郷・奄美へ移住する。 あかり農場の山田一家も小出さんと記念写真。 6月25日。山田農場。左からメイ、ベー子。 ボー。 ガー子と仲間たち。 下の放牧場にて。 おいしくなりそうな豚たち。 チーズの発送の準備。あゆみちゃんとハルサク。 毎日使う道具。 インタビューさせてもらった。 […]

風のたより その19 写真 函館・大間・ラムヤート

2012年6月23日(土)。 今日これから、函館で小出裕章さんの講演会の撮影をします。 そしてその後、山田農場で撮影をして、6月6日から始まった今回の旅はようやく終わります。 あとひと踏ん張りです。 写真だけ少しアップします。 6月8日。第6回の大間原発裁判。弁護士会館前にて。

6月9日。

6月9日。バイバイウォーク。函館にて。

6月9日。バイバイウォーク。函館にて。 浜岡原発の反対運動をしている人。

6月9日。バイバイウォーク。山北くん、タイコたたく。

6月9日。親方宅にて。 6月10日。親方宅にて。 6月10日。親方宅にて。 6月11日。大間原発。 6月11日。大間から函館山を望む。 6月11日。山本家にて。絶品のつぶ。

6月12日。あさこはうすにて。 6月12日。仏が浦。

6月13日。あかり農場にて。 6月13日。こなひき小屋にて。山田聡美さん。 6月15日。大間にて。山本さん。 6月16日。大マグロックにて。左が歌う中野弁護士。 中野さん。 6月16日。大マグロック 6月16日。大マグロックにて。YAMさん。 6月16日。大マグロックにて。石田一成さん。 石田一成さん。 6月16日。大間・山本家にて。 前列左から澤井正子さん、山本さん、朱美さん。 後列左から野村さん、私。 6月16日。大間にて。 原子力資料情報室の澤井正子さんの学習会。 「なぜ私たちは大間原発に反対するのか」 6月16日。大間にて。 原子力資料情報室の澤井正子さんの学習会。 6月17日。大マグロックにて。苫米地サトロさん。 6月17日。大間にて。デモ行進。 6月17日。大間にて。山本さんと朱美さん。 北海道・七飯町の親方宅にて。 6月20日から22日は、洞爺湖のラムヤートでの撮影でした。 イベントの出店の小屋を製作中。 息子・ゆうらもお手伝い。 ゆうら。つなぎが似合う。 ラムヤートの工場にて。 ラムヤートにて。ゴンちゃん勉強中。 窯。製作中。 これから煉瓦を組んでいく。 […]

撮影報告 その117 大間・山本家 最終日 

2012年5月8日(火) 朝起きると、声がおかしくなっていた。 風邪をひいたらしい。

山本さんは早朝、漁に出かけていった。 朝ごはんをいただき、少しゆっくりした。 今日、午後の船で私は函館に帰る。 その前にもう一度大間の町を見てまわろうと思い、キャメラを持って車で出かけた。 海沿いは霧で真っ白だった。

大間原発 山本家の皆さんには本当にお世話になった。 毎日おいしいご飯を食べさせてもらって、4日間心ゆくまで撮影させてもらった。

私は、大間原発の問題を知ることになって撮影を始めてから、現地の人・大間で暮らす人たちはどんな暮らしをしていて、どんなことを考えているのだろうと考えていた。

そして奥本さんに山本さんを紹介していただき、一家の暮らしをほんの少しだけ共有させてもらい、お話も聞かせていただいた。

山本さんには山本さんの世界がある。 私には私の世界がある。 その世界が重なることもある。

大間原発建設問題は1970年代から長い間に渡っての今だ。 とても複雑で繊細な問題もある。

それでも私は思う。 今こそ、何を大事にして生きていくのか、 ひとりひとりが考えて自分で選択する時だと。 大間の人も、違う地に暮らす私たちも。 山本家に戻ると、朱美さんがトロ箱いっぱいの殻つきウニ、マグロの胃袋、べコ持ち、梅干しなどたくさんのお土産を用意してくれていた。 お礼を言って、また、6月に会いましょうと山本家を後にした。

函館港に着き、野村家に直行。 「あなた顔がヘンよ。」私の顔を見るなり野村さんは言った。 どうやら熱が出てきたようだった。

二人では食べきれないほどのカキをいただいたので、野村さんは竹田さんに電話して、仕事が終わったら野村家に寄ってもらうことにした。 それから石川さんに電話して夕食を野村家に食べにくるように連絡した。 私はソファーに横になってダウンしていた。 野村さんが頭に乗せてくれたアイスノンが気持ちよかった。 この日の夕食。

野村さんが夕食をつくってくれて、豪華な食卓を石川さんと三人で囲んだ。 […]

撮影報告 その116 大間・山本家 四日目

2012年5月7日(月)

4:45 起床。

「起きてこなかったら起こしてあげようと思ってた。」と明美さん。

山本さんは支度をして、船のエンジンをかけに港へ行った。

 

私はキャメラを持ってまだ薄暗い外へ出た。

朝焼けがきれいだった。

三脚を立て、山本家越しに撮影。

今日は天気がよさそうだ。

 

山本さんが軽トラで港から戻ってきた。

そのまま軽トラの脇で一服していた。

それをロングで撮って、私は一足先に港へ向かった。

下出浜漁港。

港で山本さんが来るのを待ち構えた。

そして船に乗り込み、竿を装着していた。

 

「じゃ、行ってくるわ。」と山本さん。

「気を付けて。行ってらっしゃい!」

グーンと左に旋回して宝昭丸は港を出て行った。

大間崎の弁天島

私は大間崎へ向かった。

山本さんの家からほんとに近いところにあるのだとこの時初めて知った。

ちょうど朝日が昇ってくるところだった。

本州最北端の御来光を撮影。

海原の光の道がとてもきれいだった。

その上にはたくさんの漁船が浮かんでいた。

左が建設中の大間原発。

少しアップ。

天気もいいので、大間原発の方へ向かった。

オコッペの丘に行き、原発を撮影。

建屋。

大間町のほとんどの人はこの原発から3キロ以内に暮らしている。

そして大間では電力は足りている。

ここから送電線で遠い東京へ送る。

何か事故があって逃げるといっても、細くて狭い道路が一本しかない。

私はしばらく原発と朝の海を眺めていた。

 

山本さんの家に帰り、朝食をいただく。

 

10:00。奥本さんの家へ向かう。

去年の3月11日から1年以上が過ぎた。

[…]