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ブリュッセルにて その2

滞在中、ニコラは私を気にかけてくれて、毎日メールをくれました。

ある日、彼の娘のELEONORE(エレオノル)を連れて、私を公園に連れて行ってくれました。

公園の中のカフェで奥さんのMAELLE(マエル)と合流して、とても楽しいひと時を過ごしました。

エレオノルは「私は一人になりたい。」と言って、どんどん私たちから遠く離れて歩いて行ってしまいます。

見えなくなるところまで行ってしまったので、ニコラが追いかけて連れ戻して来ましたが、「一人になりたい」と泣いて訴えます。

なんでも一人でやりたがる自立心の強い子です。

マエルはとてもキュートで魅力的でな人でした。

ピアニストで子供にも教えているそうです。

もっと英語が話せたらどんなによかったのに・・・とホント思いました。

ニコラとマエルは7年前に日本を旅をしたそうです。

だから少しだけ日本語が話せて、カタカナも書けます。

今度日本に来るときは、ぜひ私が北海道を案内したいと思います。

[…]

ブリュッセルにて その1

少し時間が経ってしまいましたが、ブリュッセル・シネマノバでの「風のたより」の上映の時のことを記します。

自分の作品が初めての海外で上映されることになりました。

しかもベルギーで。

なんだかそれも嬉しかったです。

ヤマガタ国際ドキュメンタリー映画祭で見てくれたnicolas(ニコラ)から連絡があった時は、本当に嬉しかったです。

ブリュッセルはフランス語圏。でも多くの人は英語も普通に使っています。

やり取りは当然英語。

四苦八苦しながら、翻訳ソフトも使いながらのメールでのやり取りでした。

それでも、ヤマガタで会って話をしているので安心してやり取りができました。

学生の時に、私は英語なんてできなくったって生きていけると強く思っていました。

でもやはり、概ね英語が共通の言語である以上、できた方が何百倍もよかったなあと、今実感しています。

だっていろんな話をしたいですもん。突っ込んだ話があまりできないのがものすごく残念なのです。

2018年4月18日。

空港に到着すると、ニコラとミクちゃんが迎えに来てくれました。

ニコラがチョコとノバのプログラムをプレゼントしてくれました。

ミクちゃんは、私がお世話になるお宅の下の階に住んでいる人で、時々、シネマノバの手伝いもしているそうです。

「昨日まで寒かったのに、今日からいきなり暑くなったんですよ。」

とミクちゃんとニコラが言いました。

この日から私がブリュッセルを去る日まで、記録的な夏日が続きました。

この時期には珍しいことだそうです。

「ヨウコが太陽を運んできたみたいだね。」とニコラ。

「ヨウコのヨウは太陽の陽なの。だからだね。」と私。

今回の6日間のブリュッセル滞在は、ホテルではなく、ニコラの友人のお家にお世話になりました。ニコラが全てをアレンジしてくれました。

ベルギーの人ってどんな気質なのか、どんな風に暮らしているのか、見てみたかった私にはニコラのその配慮がありがたく嬉しかったです。

ブリュッセルの中心地から歩いて30分ほどのアパートのペントハウス(最上階)に、アリスと子供二人とマリエーブと子供一人の二世帯の家族が暮らしています。

マリエーブが子供の父親の家にしばらく行くので、空いたマリエーブの部屋に私が泊まらせてもらうことになりました。

ペントハウスは2階建てで、上の階に私が貸してもらう部屋と子供たちの部屋、そしてバス、トイレがありました。

とても明るくて、窓からは街が見渡せる眺めのいい部屋でした。

ヨーロッパって感じの眺めです。

下の階に二つの部屋と大きなリビングとキッチン、ベランダがありました。

とても快適な家でした。

6月 1st, 2018 | Category: 風のたより | Leave a comment

土曜の午後に

時々行く焼肉屋の斜め向かいにその店はあります。

パッと見ではなんだかよくわからないけど、素敵な店です。

よく行く蕎麦屋の通りでもあったので、ある日店に入ってみると、

やっぱり素敵な店でした。

日本でまじめにつくられているモノを売っていました。

店主の方が、また素敵な若者でした。

私は時々お店に行くようになりました。

「一本向こうの通りにウチとテイストは違うんですけど、この店と同じ頃にオープンした雑貨とカレーの店があるんですよ。こういう感じで、店が増えていってくれるといいなあと思っているんです。」

この辺り、なんだかいい感じにお店をオープンする人が出てきているんだなあと思い、

その店に行ってみました。

中に入ると、奥から店主らしき若者が出てきました。

彼は私を見ると、

「タシロさんですよね。ボクをおぼえていますか?コータです。高校生の時、映画祭を手伝った・・・」

「えー!あの時の高校生の?よく私をおぼえていたねー!」

と私。

20年くらい前、私たちがまだ30歳になったくらいの頃でした。

その頃の私たちは、毎年、新得空想の森映画祭をバリバリやっていました。

映画の選定、ワークショップの開催、ライブの開催などなど、かなり盛り沢山なことをやっていて、いつも人手が足りていませんでした。

そんなある年、地元の高校生たちが15人くらい映画祭をがっつり手伝ってくれたことがありました。

コータ君のことはおぼえてはいませんでしたが、素晴らしい高校生たちでした。

コータ君は高校を卒業して、海外をめぐり、そして地元に戻ってきて、雑貨・カレー屋をオープンしたのでした。

お店の内装も自分でやったそうです。

そして、映画の上映会もお店で開催したりしています。

すごいなー。頑張ってるなー。

次はカレーを食べに来ようと思います。

とても嬉しくなった土曜の午後でした。

祝福〜オラとニコデムの家〜

アナが監督した映画「祝福〜オラとニコデムの家〜」が6月の下旬から、

日本で公開されます。

この映画は昨年の山形国際ドキュメンタリー映画祭のコンペティション部門で、最高賞をとった他、たくさんの映画祭で賞を受けている作品です。

昨年の山形国際ドキュメンタリー映画祭での表彰式にて。アンナ・ザメッカ監督。

私も山形では見られなかったので、見にいきたいと思っています。

 

公開スケジュールはこちら

http://www.moviola.jp/shukufuku/theaters/index.html

予告編はこちらです。

想像をこえる日

夏に向かっているこの季節が好きだ。

日高の山々が今日も美しい。

太陽の熱を感じながら、車を走らせる。

キャメルの曲が流れてくる。

〜あなたの夢みたいな世界は

そんなつまらないことからはじまる

いつか想像をこえる日は

小さな無力なこの場所で〜

グッときてしまう。

そしてなんだか無性にマスキくんに会いたくなる。