アーカイブ

信級日記 vol.33

令和元年10月12日

雨が降っている。

大きな台風が近づいてくるということで、今日は撮影お休みにすることにした。

連日濃い撮影が続いていたのでちょうどいい休息日。

ゆっくりと過ごすことにした。

午前中、西川さんから電話があり。

「心を入れ替えました。」と西川さん。

シゲトさんのことがかなりショックだったと。

そのこともあっていろいろ考え気づいたことがあったそうだ。

そしてこれからはもっと積極的に映画に関わっていこうと思ったという心境の変化を話してくれた。

私も、今を大切に、いい映画をつくっていこうと改めて思う。

池田さんは雨の中も畑作業をしている。

お昼前、ご飯支度。

一坪くんと遅い朝食兼昼食を食べる。

池田さんは雨の中塩尻へ帰って行く。

雨脚が強くなってきた。

テレビをつける。

とても大きな台風が関東に上陸するらしい。

長野は今夜通過するとのこと。

14:00 西川さんが遊びにやってくる。

紅玉入り母ちゃんパンを焼いてきてくれた。

池田さんが持ってきてくれたさつまいもを蒸す。

ついでに畑から採ってきた白菜も。

炭コタツで食べながら飲みながら3人で過ごす。

池田さんに電話。

無事に自宅に着いたとのこと。

よかった。

ニュースによると、信濃川では堤防が決壊してひどいことになっている。

21:30 急に雨風が強くなる。

消防団が見回りをして、浅野さんの家の脇に土嚢を積んだそうだ。

あとは岩下で少し水が溢れているところがあるそうだが、大丈夫とのこと。

と心ちゃんから西川さんに連絡が入った。

日向畑の浅野家に電話した。

あそこは雨が多いと水が溢れて川の水が逆流してくる。

子供がいる浅野家とお隣の加藤家は念のため小学校に避難したとのこと。

植野くんにも電話。

岩下は大丈夫とのこと。

明日の神社でのイベントは中止にしたとのこと。

宮平は雨風が少し強いくらいでなんでもなかった。

一坪くんも私も家族や友人に連絡し無事を知らせる。

それにしても炭コタツのあたたかさは気持ちがいい。

一坪くん、炭をつけるのが上手くなってる。

夜も遅くなったので、西川さんは念のため、ここに泊まることにした。

コタツに入ってすっと食べて飲んでいた一日だった。

いい休息になった。

信級日記 vol.32

令和元年10月11日

8:00 起床。昨晩少し雨が降ったようだ。

西川さんから電話あり。12日、中村和正さんがインタビュー撮影OKと、今日午後2時からの信級小学校裏のエゴマの収穫の撮影もOKとのことを伝えてくれた。

和正さんは信級の歴史に詳しい人で外鹿谷の柳久保に住んでいる。

台風が来るので、その前にエゴマを収穫するとのことだ。

朝ごはんをいただく。

ホオズキのジャムがとても美味しかった。

またまた玉井さん、お世話になりました。

10:00 出発。信級へ向けて車を走らせる。

「やっぱり信級は空気が違うなあ。」

さぎり荘からの山道を登って信級に入ると、私はいつもそう感じる。

メイン通りをゆっくりと走る。

今日も浅野さんが稲刈りをしていた。

台風が来る前になんとか終わらせようと必死の様子。

かたつむり横では、今日も石坂さんが風呂づくり。

少し撮影をさせてもらった。

作業をしながら、山の話をしてくれた。

山のことを話す石坂さんはとてもいい顔をしていた。

そこへ近所の関口さんが石坂さんの作業の様子を見にやって来た。

なんだか愛おしい光景。

お昼の音楽がなり、みんな家へ帰っていく。

[…]

信級日記 vol.31

令和元年10月10日

7:30 起床

8:00 朝食

昨日の残りごはん、味噌汁、かんずり、切り干し大根

9:00 出発

まず、宿舎の上のヒロシさんの家の辺りから、ロングの撮影。

ヒロシさん、何やら道端でやっている。

カメムシをドラム缶で焼いていた。

ヒロシさんは空師。

高い木に登って伐採する仕事。

昔は高い建物がなかったので、空に一番近いところで仕事をする職業ということで空師という。

日本で昔から技術が引き継がれてきた伝統的な職業。

神社やお寺などの大きな木を相手にすることも多く、ヒロシさんは日々全国を飛び回っている。

「シゲトさんのこと聞いたか?」

とヒロシさん。

「はい」

やはりみんなの中にシゲトさんのことが

オリのように存在している。

「写真見るか?」と

仕事をしている時の写真を持ってきてくれて見せてくれた。

3、4人のチームで、チェーンソウ、重機などを使っての木の伐採。

ヒロシさんは木の上まで登ってチェーンソウを操り木を切る。

山、木のことを熟知していなければできない仕事だ。

かっこいい!

空師のヒロシさんの仕事、見てみたい。

向かいの山の同じ目の高さに小学校が見える。

「小学校の時、ここに橋がかかってたらどんなにいいのにといつも思ってたよ」

とヒロシさんは笑った。

ちなみに日向畑のてっちゃんと同級生。一緒に学校に通っていた。

「今年の紅葉は焼けちゃっててダメだー」とヒロシさん。

確かに赤が茶色っぽく、くすんだ感じだ。

そして道を下っていき、途中の開けたところから、集落の撮影をしていると、

シェーンが元気の塊のように坂を走って降りてきた。その後ろから、軽トラに乗った石坂さんが私の横に止った。

石坂さんは目下、純子さんに頼まれて、かたつむり食堂の横に風呂をつくっている最中。

ほぼ毎日シェーンと一緒に風呂づくりをしている。

「早く仕事進めないと」と言って石坂さんの軽トラが走り出す。

シェーンも後を追っかけるように駆け出した。

二人はいい相棒だ。

11月 23rd, 2019 | Category: のぶしな | Leave a comment

信級日記 vol.30

令和元年10月9日

7:30 起床

8:00 朝食

8:45 心ちゃんの稲刈りの撮影に出発。いい天気で気持ちがいい。

心ちゃんの田んぼは岩下の植野くんの田んぼの隣。

すぐ隣の田んぼはお母さんの西川さんの田んぼだ。

やり方が違うので一人一枚ずつつくっているとのこと。

稲を刈る鎌を研いでいた。

「今日、消防団で捜索に出なくてはいけなくなるかもしれないので

稲刈りを中断するかもしれません。理由はまだ言えません。」

と心ちゃん。

心ちゃんは信級の消防団のメンバー。

植野くん、浅野さんもメンバーだ。

「わかりました。」と私。

なんだか胸がざわついた。

一坪くんにもそのことを伝え、撮影を開始した。

まずは田んぼの周りの草を草刈機で刈る。

稲を干すための骨組みを立てる。

そして稲を刈りを始めた。

バイクに乗ったお巡りさんがやってきた。

心ちゃんと話をして、また去っていった。

「消防団の出動がなくなりました」

と言って心ちゃんは稲刈りを続けた。

私たちも撮影を続けた。

西川さんが田んぼ仕事にやってきた。

稲刈りも終わっているが、今年の反省を踏まえ来年のための作業をしているとのこと。

[…]

信級日記 vol.29

令和元年10月8日

ゆっくり起きる。

心ちゃんが風呂掃除のバイトで来ていて廊下で会う。

「温泉いれたてですよー」と心ちゃん。

そして明日から稲刈りをするという。

心ちゃんは手刈りをする。

ということで、撮影させてもらことにした。

チェックアウトの後、私たちは掃除したての温泉にまた入る。

風呂をあがってなんだか疲れがどっと出てきた。

休憩所で3人でごろっと横になる。

11時になって食堂が開いたので、お昼ご飯を食べる。

そして宮平に戻る。

柳屋さんが東京に帰る。

大きなザックを車に積み込む。

そして長野駅まで車で送る。

ホント、楽しかったなあ。

今回、来てもらえて本当に良かった。

柳屋さんとまた一緒に撮影をやりたい。

駅で別れ、私は信級へ戻る。

途中、道の駅で豆腐、卵などを買う。

それから尾澤酒造に寄る。

みゆきさんがいて、少しおしゃべり。

そしてお酒を2本選んでもらう。

柳屋さんがいる時に買いに来られたら良かったなあと思った。

宮平の宿舎に戻って夕飯の支度。

ご飯、具沢山味噌汁、納豆、大根おろし。

「なんか家のご飯が美味しいね。」

などと話しながら一坪くんと二人で食べる。

池田さんが丁寧に育てている野菜、新米、本当にありがたい。

一坪くん、家に電話して子どもらとお話し。

お父さんさんの顔になっていた。

明日は天気も良さそうだし、星の撮影もしてみようということになった。

キャメラとスチールでも試しに撮ってみようと。

一坪くんは風邪気味なので早めに就寝。

明日は心ちゃんの稲刈りの撮影だ。

楽しみ。