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旅する映画 その9 高崎から倉渕へ

2009年4月7日。
11:00。シネマテークで「1978年、冬。」という中国の映画を見た。
画の切り取り方、少ない台詞。
感情を揺さぶられる映画だった。
最後にいい映画を見て、私はとても気分がよかった。。

そして、志尾さん、小林さん、泉監督と昼ご飯を食べに蕎麦屋へ。
またひとしきりみんなで話す。泉さんがおごってくれた。
私は、お礼と別れの挨拶をして駅前のバス停に向かった。
また6月に群馬に上映で来られることが決まったのでルンルンだ。

前回、自主上映の時には、竹渕さんの家にちょっと寄っただけだったので、
今回は仕事をやってみたいと思い、2日ほどお世話になることにした。
竹渕さんは、「すぎな農園」の園主。
妻の智子さんといっしょに鶏を飼い、卵をとり、野菜もつくっている農家だ。

倉渕(くらぶち)行きのバスを待っていると、横でいっしょに待っていたおばさんが、
「これでしばったら荷物が倒れないよ。」とビニールの袋をくれた。
映画祭事務局、見に来てくれたお客さんからお土産をいただいて、
私は紙袋3つとスーツケースを抱えていたのだ。
ありがたくいただき、持ち手をしばってバスに乗り込んだ。

うつらうつらしながら、満たされた気分で2時間近くバスに揺られた。
竹渕さんがこんな遠くからわざわざ東京のポレポレ東中野まで映画を見に来てくれたかと思うと
改めてありがたい気持ちでいっぱいになった。

16:00過ぎ、倉渕のバス停で下車。
まもなく竹渕さんがワゴン車で迎えに来てくれた。
卵の配達の途中だったので、残りの5、6軒を私も同行した。
この辺りは、山間の集落なのだが、どん詰まりという感じはしない。
明るい感じだ。その集落ごとに雰囲気が違う。
農家の家の造りが独特だった。
昔、養蚕をやっていた農家が多かったようで2階は蚕の部屋だっだ。


マキバ

竹渕家に着くと、進さんはヤギのマキバの餌やりなど。
私は荷物を2階の部屋に運び、作業服に着替えた。
すぎな農園は、鶏、ヤギ、犬、猫。動物たちといっしょに暮らしている。
その餌やりだけでも一仕事だ。

そして、今晩のおかずの野菜を進さんといっしょに畑に取りに行った。
掘り出した大根や人参などを畑に囲っているのだ。
青菜の新芽も摘んだりした。

家に戻ると、温泉に行こうということで、
3人で車で30分ほどの倉渕川浦温泉へ。
ここでゆっくりとお湯につかった。

家に戻って進さん、智子さんと夕食を囲んだ。
人参のマヨネーズと味噌とゴマ和え、厚揚げと肉の生姜・にんにく・ネギと豆板醤炒め、
ひじきと白菜炒め、ご飯、味噌汁。
これに、地元の牧野酒造の2種類の日本酒。
もう、メニューといい、味つけといい、盛り付けの仕方といい
私の好みのものばかりで、本当においしくいただいた。
智子さんは料理がほんと、上手だ。

高崎映画祭のことや宮下さんの話などをした。
宮下さんと竹渕さんはけっこう共通点があったこと、
竹渕さんは動物の世話してくれる人が見つかったら、
新得に遊びに行くことにしたとのこと。
生の文代さんを見たいと。
これはまた楽しみだ。

とにかく食事がとってもおいしかった。
いい一日だった。
明日から、また楽しみだ。ご飯も楽しみだ。
0:00。就寝。

2 comments to 旅する映画 その9 高崎から倉渕へ

  • うっわーほめられたー。
    じつは卵焼きつくるのもいまだに苦手だったり…(汗)
    でも、おいしいモノ好きな人においしいっていってもらえるのはうれしいなぁ。
    好みが合ったようでよかったです♪

    旅する映画の旅も、まだまだつづきそうで、
    映画がつむぐ人の輪も、ますます広がってゆきそうですね。
    そして人はもちろん、行く先々の場所や食べ物etc.がとてもおいしそう!
    これからの行く先も楽しみです。
    素敵な映画をつくってくださりありがとう。

    そうそう。今日はマキバの出産予定日なんですよ。

  • 田代陽子

    智さま

    こちらこそ、お世話になり、ありがとうございました。
    とってもいい時間でした。

    いやー、ほんと、全ておいしかったです。

    「空想の森」は爆発的ヒットとは縁遠いですが、
    これからも自分で一つづつ歩いて上映してまわろうと思ってます。

    私の映画を好きな人はなぜか、
    たいてい普段おいしいモノを食べてる人が多いのです。

    マキバ、無事出産したでしょうか?
    きっと子ヤギはかわいいんだろうなあ。

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