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信級日記 令和2年秋 vol.47

 

2020年10月10日 雨のち曇り

ゆっくり起床。

昼まで雑巾掛けなど宿舎の掃除。

コーヒーを淹れる。信級の水でつくるコーヒーはやはり美味しい。

かたつむり食堂は土日にオープンしているので早速行く。

純子さんと再会。

いつも通り元気はつらつ。

お土産の共働学舎の小玉ラクレットをとても喜んでくれた。

石坂さん、中村組の吉澤よしおさん、イチローさんもやってきて賑やかな食堂になった。

今日は18:00イチローさんちの薪ボイラーの風呂に入らせてもらうことになった。

ひとしきり話をした後、私は當信神社へご挨拶へ向かう。

「またお世話になります。よろしくお願いいたします。」

とご挨拶。

それから、神社の下の家に越してきた明石さんの家を訪ねてみた。

信級に新しく越してきた明石家を撮影させてもらいたいと思っているので

撮影のことも話してみようと思った。

明石さん(ダンナさん)はさぎり荘に勤めている。

奥さんのイウラちゃんがいたのでひとしきり話をした。

元々、植野くんの友人で旧姓は井浦。それでいうらちゃんと呼ばれている。

とっても面白い人だった。

撮影のことも快諾してくれた。

ダンナさんの明石さんが岡山の古民家ゲストハウスを経営していてそこで知り合い結婚。

岡山を引き払い、植野くんとの縁で、

この夏、8ヶ月になる一花(いちか)ちゃんと3人で信級にやってきた。

今は、神社の下の宮司さんの家に仮住まいしている。

ここからほぼ毎日、いっちゃんをベビーカーにのせて、山をくだり、

中村、岩下の方まで散歩している。

信級のメインストリートを毎日のように散歩しているので、

集落の人たちと顔を合わせる。

そして、野菜などよくもらうそうだ。

それをベビーカーに積んで帰り、次は自分で焼いたパンなどをお返しにあげたりしているそう。

「私のお気に入りの散歩コースがあるの。一緒に行く?」

とイウラちゃん。

宮之脇から宮平へ登っていって、宮平遺跡の脇を通ってくるっと一周するコースを一緒に歩いた。

いっかちゃんも楽しそうだ。

私は初めての道だった。

とても気分が良くなる道だった。

また違う角度からの本鹿谷の眺めがとてもいい。

宮平が何故か大好きな私はそのことをイウラちゃんにいうと、

イウラちゃんも宮平が大好きだそうだ。

なんだか嬉しくてワクワクしてきた。

一度宿舎へ戻りコーヒーを飲み一息つく。

 

17:00 かたつむり食堂へ。石坂さんが山でキノコをたくさんとってきて、

純子さんと二人でテーブルに並べていた。

博さん、吉澤よしおさんが飲んでいた。

イウラちゃんがいっかちゃんと散歩の途中で食堂に顔を出した。

チカオさんの娘さんのやす栄さんもやってきて食堂は一気に賑やかになった。

五十歳くらいの時、初めてちゃんと仕事しようと思ったこと、

天龍の現場で初めて先輩に仕事を認められたことなど、

博さんはよく飲みよくしゃべった。

そして小学校の話題になる。

小学校は壊したほうがいい、思い出は心にある。

あの大きなものを思い出のない人に面倒みてくれとは言えない。と博さん。

信級への愛が滲み出ているなあと私は思った。

純子さんは前のグリーンのラッシュ(車)が壊れて、偶然、また赤のラッシュを購入。

この日初めて信級に赤いラッシュに乗ってやってきたのだ。

「なんだ消防車が来たのかと思ったよ。」なんて言われていた。

新しい車を引きとる時、整備の人が油まみれの手で花束を渡してくれたそうだ。

それがとっても嬉しかったのよーと純子さん。

わかるわ〜。

食堂の駐車場には純子さんの赤のラッシュと私の白のラッシュが並んでいる。

なんか縁起がいい。

やす栄さんとは初めて会って話をした。

映画のことを話すと、とても共感してくれて、心強かった。

てっちゃんはどうしたのだろう?

昨日も家に行ったがいなかったし、電話も繋がらなかった。

今日もいないようだ。

純子さんも心配していた。

18:00 私はイチローさんの家へ。玄関で大きな声でこんばんはーと叫ぶと

はんてんを来たイチローさんが出てきた。

新しい水で風呂を沸かしてくれていて、一番風呂に入れてくれた。

湯あたりが柔らかくて気持ちのいいお風呂だった。

お風呂を上がり、居間へ行くとコーヒーを振る舞ってくれた。

今まで撮った写真を見せてくれた。

話に聞いていた鋳物の薪ストーブも見せてもらった。

ガンガンにたいていて家の中は暑いほどだった。

それにしてもイチローさんはなんかかわいい感じがする。

私は大好きだ。

ひとしきり話して私は食堂に戻った。

私は晩御飯を食べ、またみんなでおしゃべり。

21:00  お開き。

とても濃く、良い一日だった。

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