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信級日記 vol.32

令和元年10月11日

8:00 起床。昨晩少し雨が降ったようだ。

西川さんから電話あり。12日、中村和正さんがインタビュー撮影OKと、今日午後2時からの信級小学校裏のエゴマの収穫の撮影もOKとのことを伝えてくれた。

和正さんは信級の歴史に詳しい人で外鹿谷の柳久保に住んでいる。

台風が来るので、その前にエゴマを収穫するとのことだ。

朝ごはんをいただく。

ホオズキのジャムがとても美味しかった。

またまた玉井さん、お世話になりました。

10:00 出発。信級へ向けて車を走らせる。

「やっぱり信級は空気が違うなあ。」

さぎり荘からの山道を登って信級に入ると、私はいつもそう感じる。

メイン通りをゆっくりと走る。

今日も浅野さんが稲刈りをしていた。

台風が来る前になんとか終わらせようと必死の様子。

かたつむり横では、今日も石坂さんが風呂づくり。

少し撮影をさせてもらった。

作業をしながら、山の話をしてくれた。

山のことを話す石坂さんはとてもいい顔をしていた。

そこへ近所の関口さんが石坂さんの作業の様子を見にやって来た。

なんだか愛おしい光景。

お昼の音楽がなり、みんな家へ帰っていく。

私たちも宿舎へ戻る。

池田さんが畑仕事をしに来ていた。

私たちは時間があまりないので簡単に昼ごはんを済ませる。

13:45 出発。和正さんのエゴマの収穫の撮影に小学校へ向かう。

私たちが到着して間もなく和正さんが軽トラで弟さんと一緒にやって来た。

ご挨拶をして早速撮影を始めた。

エゴマのいい香りがした。

絞ってエゴマ油にして商品として売るのだそうだ。

エゴマを刈って、束ねて軽トラの荷台に運び込む。

ご高齢の二人には結構大変な作業だ。

ちょっと休憩。

和正さんにお話を伺う。

信級に移住して来た若者たちの話もしてくれた。

刈ったエゴマを建物の横まで運んで干す。

撮影を終え、小学校を後にする。

坂道を下る途中、炭小屋で関口さんが仕事をしていた。

「こんにちはー」と声をかけると小屋から出てきてくれた。

そして、やはり話になった。

関口さんが仕事しているところを撮るのは難しい。

宿舎に帰る途中、かたつむり食堂の横では

石坂さんがまだ作業をしていた。

「一杯飲んでいかないか?」と石坂さん。

「はい!」

一坪くんは撮影機材をしっかり持って、かたつむり食堂の中へ入った。

すると石坂さんは、ビールを飲みながら問わず語りにポツポツと話をはじめた。

一坪くんは私の横に三脚を置き、キャメラを回す。

つい先日、さぎり荘の小山さんと彼の子どもたちを連れて、キノコを採りに鹿谷城の先へ行ったそうだ。

城跡を超えた先に、尾根に大きな岩があり、その岩を削って階段になっているところがある。 ずいぶん昔の人がつくったものらしい。

その階段が苔むしていて、その苔を石坂さんが払ったら

「きれいー!全部きれいにしたい!」

と、子供らが言ったそうだ。

「だから今度子どもたちときれいにしに行くことにしたんだけど、

それ、撮影しにこない?」

と石坂さんが言った。

「もちろん!行きます。」

と私。

山のこと、病気のこと、名古屋で働いていた時のこと・・・。

いろんな話をしてくれた。

石坂さんとは今までちょくちょく会ってはいたものの、

こんなにゆっくり話をしたことはなかった。

私はとにかく嬉しかった。

そしてちょっとコーフンしながら宿舎へ戻った。

池田さんと一坪くんと3人で夕食。

私は今日の撮影のコーフンが冷めていない。

一坪くんは早めに就寝。

私と池田さんはもう少し話をしてから就寝。

今日も濃い一日だった。

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