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アナとの旅 その3

朝5時半。

爽やかな笑顔のユーサクとは反対に、私はまだ酒が残っていて頭がぐるぐるしていました。

ユーサクは嬉々として家族のためにパンを焼く準備をしていました。

美味しいパンになるように、日々、試行錯誤しながらつくっているというユーサク。

しかも、とても楽しそうに。

ユーサクを見ていて、なんか感動しました。

そして、朝食をみんなでいただきました。

やっぱり下二人はアナの脇から離れません。

ユーサクのパンは、とても美味しかったです。

中学生になったユーサクは、学校まで6キロの道のりを、走って通っています。

体を鍛えたいからだそうです。

リュックは10キロを超える重さ。

すごいです。

ハルも小学生になりました。

別れの時。

コーちゃんが、アナと別れるのが寂しくて小屋の脇で泣いていました。

「手紙書くね。」

とコーちゃん。

「私も返事を書くね。撮った写真をプリントして、そしてポーランドのお土産も入れて送るね。」

とアナ。

そしてまだ泣いているコーちゃんにアナは言いました。

「コーちゃん、これから友だちになろう!」

アナと山田農場で過ごした時間。

アナにとっても、子どもたち、特にコーちゃんにとっても、私にとっても、自分の人生に影響するような、あたたかく、濃密なかけがえのない時間だったと。

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