令和元年10月14日 撮影最終日
7:00 起床。朝食はご飯と味噌汁。
8:45 待ち合わせ場所のかたつむり食堂へ向けて出発。
浅野さんが自宅前の田んぼを手刈りで稲刈りをしていた。
早速撮影を始める。
雲、光が刻々と変わってゆく。
今日は天気が崩れる予報。
石坂さんがシェーンを連れて散歩。
戻ってきて風呂づくり。
植野くんがイサとカナを連れてやってきた。
立派な背負い籠を持ってきている。
今日は久しぶりにかたつむり食堂がオープンする。
もうすぐ純子さんがやってくる。
それまで石坂さんは風呂づくり。
純子さんがやってきた。
石坂さんの軽トラに乗ってキノコ採りに出発。
小学校の上に車を置き、
鹿谷城跡への山道を登っていく。
石坂さんは実に嬉しそうだ。
信級を見渡せる尾根に着く。
気持ちがいい。
濡れた緑、色づいた落ち葉、ほんときれい。
シェーンは水を得た魚のごとく生き生きと走り回っている。
何かを見つけては谷にダッシュでおりて行き、
谷に向かって棒切れを投げると、それを採りに走りおりていく。
でも決して危ないところは行かない。
シェーンは石坂さんの子になって本当によかったなあと思う。
キノコはあまりなかった。
もう少しして雨が降った後に出てくるだろうと石坂さんが言った。
小山さんの子どもさんが、きれい!と言った石の階段のところにきた。
苔むした大きな岩。
確かに階段が掘られていた。
いつの時代の人がつくったのだろう。
小さなピークをいくつか乗っ越し、ちょっとバランスを崩すと谷に落ちていくようなとこも進んでいく。
その急な谷に松茸を見つけた石坂さんはロープをつけて急な谷に降りていく。
植野くんはホールドし、一坪くんは撮影。
私は流石にそこへは行けず、上の平なスペースで子どもらと見ていた。
山栗がたくさん落ちていた。
「しぶをむいて食べると生だけど甘くて美味しいよ。子どもの頃よく食べたもんだ。
でもしぶがなかなかむけないんだよ」
と石坂さん。
イサが真剣にしぶをむく。
私もむいて食べてみた。
甘くて濃くてとっても美味しかった。
谷にキノコ発見。
イサとカナが降りていく。
「あそこにもあるよ」
と植野くん。
イサカナがキノコをとって上へ上がってきて、カゴにいれる。
キノコはあまり取れなかったけれど
楽しい山歩きだった。
「また雨の後に出てくるだろう」
と石坂さんは言った。
昼すぎ、かたつむり食堂に戻る。
関口さんが家の庭にいたので炭盆を見せてもらいに行く。
浅野さんの炭盆の師匠は関口さんだ。
自分で焼いた炭に、山にある植物を植えてみたのは関口さんのアイデア。
その炭盆が庭に置かれていると聞いていたので、一坪くんとキャメラを持って行った。
母屋の玄関前で、奥さんの弘子さんが収穫してきた野沢菜を整理していた。
関口さんに庭先の炭盆を撮影させてくださいとお願いした。
「いいよ」と関口さん。
ダイナミックな感じの炭盆だった。
撮影していると関口さんがこちらに来て話しかけてきた。
それを撮影していると、弘子さんがやってきて
「こんな汚い顔、撮るんじゃないよ。もっときれいなものあるでしょ。」
と言って仕事に戻った。
弘子さんは、炭仕事で真っ黒になった夫を撮られるのが嫌なのだ。
私たちがまた炭盆を撮っていると
「野沢菜いるかーい?」
と弘子さん。
「はい!いただきまーす」
と私。
そしてこれがきっかけで私は弘子さんが作業している玄関先へ行った。
「来るってわかっていたらもっといい野沢菜あげられるんだけど。今度ね。どれくらいいる?」
「明日帰るから今晩の分だけでいいです」
弘子さんはなんていうか実にいい顔をしていた。
ここで暮らしていく知恵をいっぱい持っていそうだった。
もっと話がしたいなあと思った。
話をしていると、一坪くんが三脚とキャメラを持ってきて撮影を始めた。
一坪くん、こっちに来て撮って欲しいなと思っていたので、よっしゃー!っと思った。
野沢菜の食べ方をいろいろ聞いた。
おひたしもおいしいし、
味噌汁に入れても美味しいとのこと。
早速今晩やってみよう。
関口さんは元々長者の山の上の方に住んでいた。
畑は今も長者にある。
この野沢菜も長者の山の上から収穫してきたものだ。
だから美味しいんだそうだ。
「また来た時寄りなさい。」
と弘子さん。
「はい。寄ります!」
関口さんご夫妻、次回撮らせてもらえるかな。
そして、かたつむり食堂へ。
松茸ご飯、鶏肉とレンコンの天ぷら、野沢菜、大根葉、ひじき。
とても美味しい。
純子さんは、台風で自宅周辺の木が倒れて停電になり、大変だったそうだ。
そんな中、かたつむり食堂に来てくれたのだった。
浅野さんがやってきて、2時から水源に行くとのこと。
いよいよ家の水が出なくなってきたそうだ。
食堂の中で少し撮影した。
純子さん、石坂さん、シェーン、イサとカナ。
そしていよいよ水源へ。
雨が結構降っている。
一度宿舎に帰り準備をして、浅野さんの車についてゆく。
宮平の先を長者山の方面へ行く。
途中、車を道脇に止め、シャベルを持った浅野さんを先頭に山に入った。
ここから20分くらい歩いたところに水源があるそうだ。
道は基本ない。
藪をかき分け、倒木を踏み越え進んでいくと
左側が谷で下りの斜面になった。
雨で土が泥になっているのでとても滑りやすい。
結構危ない。
一坪くんはキャメラを持ってよく滑らないでいけるなあ。
なんとか川まで降りた。
一枚岩の上を水が流れていた。
その川を渡って向かいの斜面を今度は登ってゆく。
ここも泥の斜面。めちゃ滑る。
そこを抜けると水源があった。
しかしすごいところにあるもんだ。
浅野さんがトタンをどけてパイプをチェック。
詰まっていた泥を取り除く。
一坪くんもそれを近づいて撮影。
なんせ足場が悪い、滑る。
私は映り込まないところに移動するのも大変だった。
作業が終わり、来た道を戻る。
急斜面で足を滑らせ一坪くんが谷に滑り降りそうになった。
なんとか踏ん張った。
ホント、ひやっとした。
びしょびしょ、足下がドロドロになって車まで戻った。
そして浅野さんも一緒に宿舎に戻り、コーヒーをいれた。
水源の泥をどけたが、しばらくしないとその効果はわからないそうだ。
もし水が出ない状態が続いたら、他の場所が詰まってるか、パイプが外れているかだ。
そして浅野さんは帰って行った。
そして一坪くんは帰る支度。
15:00 車に荷物を積み込み帰って行った。
一坪くんは12日間の撮影全てに参加してくれた。
毎日が素晴らしかった。
面白かった。
ありがとうございました!
次回は12月。
三脚など汚れたものを洗う。
機材整理。データのバックアップをとる。
風呂に入り、一人でビールで乾杯。
ご飯、弘子さんからもらった野沢菜の味噌汁で夕食。
野沢菜って美味しい。
ああ、いい撮影だった。
明日は掃除をしてゴミ出しをして、
パッキングして、
そして当信神社の神様にご挨拶をして帰ろう。
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