函館山の麓の小さなカフェ・パザールバザールのトモカちゃんが大沼上映会に見に来てくれました。
その感想がブログにアップされていたので、こちらでも掲載させていただくことにしました。
以下、嫁ブログより。
風のたよりという映画を観ました。
田代陽子監督の「空想の森」というドキュメンタリー作品が好きで何度か観ているうちに、
いつの日からかお店のお客様としても監督が来てくれて親交を持つようになり、
パザールバザールでも上映会をしたりしていました。
その田代監督の新作である、「風のたより」
良い映画の作品や、良いライブって、なんだか行く前から、絶対に良い。という空気感が漂っていて、
嗅覚で解る。という様な感じがあるけれど、この作品はまさにそれ。
いや、それ以上でした。
七飯軍川でヤギと羊のチーズを作って暮らす山田家。
洞爺村でカフェとパン屋ラムヤートを営む今野家。
大間で漁師を生業にしている山本家。
3.11を経験し、何を考えどう生きて行くか。
そんな2年間を記録したドキュメンタリー映画。
山田家とは普段、交流させて頂いていたので、とてもこの映画を楽しみにしていたけれど、
普段の仕事ぶりを観て、感じること多数…無数…唖然。
圭介さんとあゆみさんの生きて行く力と考えて実行に移して向き合う力。
働く労力。
生命力に溢れる暮らし。
圭介さんの腕の筋肉の逞しさと、牛の出産を手伝うあゆみさんの頼もしさ。かっこ良かった!
暮らしや生活は自分たちで創っていくものだという精神があちらこちらから伝わってきます…。
本人たちはホームビデオを観てるみたいだ。と言っていたけど、普段の飾らない暮らしそのものが、
絵になる暮らしをしながら生きている山田家って本当に凄い。
暮らしを自ら切り開いて行く山田夫婦に、私たちはいつも刺激を受けっぱなし…。
ラムヤートの現代と昔を大切にしつつアレンジしながら、助け合い、助けられながら、人との繋がりに満ちる生活。
山本家の代々、伝えて、父の姿勢を丁寧に受け繋ぎ、家族でまっすぐに向き合う暮らし。
考えて、悩んで、それを暮らしに活かしていく姿は、どこも一緒なんだな…という想いと、
それぞれの家族の様子を垣間みることで、自分たちにもまだまだやれることってあるなあ。と刺激される部分。
そしてなんいっても、子供達の存在感がキラキラしていた映画だったなあ。
大人はいつでも考えて、悩んでいるけど、子供はなーんにも気にせずにいつでも天真爛漫で笑いをもたらす。
子供ってすごいなあ。宝だなあって本当に感じた。希望であり、未来だなあと…。
田代監督の映画って、その人の普段の暮らしそのまんまを切り取るし、
その人の飾らない部分がまるごと引き出されているから、人間味の面白さがぺろりと味わえる。
そして、美味しそうな物が沢山でてくることと、
各家庭の食事風景をみるのが、楽しみのひとつ。
これは、私が想う田代監督の映画の魅力のひとつだと勝手に思っている。
映画を見終えた後、車で帰る帰路の普段見慣れた道がなんか違う風景にみえて、
自分のなかにキラキラしたものがあることに気づきました。
それを、希望とか、勇気とかいうのかなあ。
自分の身のまわりのことや、人が、より一層、愛おしく想えたり。
監督の作品は、映像を通して、自分の暮らしにそのエッセンスが直接入り込んで来る、不思議な力を持っている様に思う。
実際に、空想の森がもたらしてくれた人との繋がりは計り知れない…
風のたよりのもたらす繋がりがどんな風に自分たちに溶け込むのか。
わたしは、なんだかワクワクしています。
この作品を産み出してくれて、本当にありがとう。
http://yometomo.exblog.jp/23919671/
ともかさんの感想がこの映画の全てを語っているように思います。すご~い。
来年の滋賀での反響が、今から楽しみです。