2013年6月6日。
久しぶりの函館。
私の撮影は終わったが、大間原発はまだ建設中。
電源開発(Jパワー)は大間原発を稼働させようとしている。
知れば知るほど、大間原発はありえないと私は思った。
止めるための一つの方法が裁判だと思っている。
今回私は初めてキャメラを持たず、裁判に参加した。
ああ、撮影がないと本当に楽ちんだなあなどと思っていたら、
裁判前の集会はのっけから緊迫してエキサイティングだった。
森越清彦弁護士
森越弁護士が今回の裁判についての裁判官とのやりとりを報告。
今までの裁判で毎回行っていた原告による意見陳述をやめて、裁判の節目ごとにやるようにと裁判所側が言ってきた。
そこで森越弁護士は、では準備書面という形で読み上げるようにしたいと言ったが、
これもダメだと言われた。
裁判直前、原告代理人と裁判官が意見陳述をめぐって決裂した。
そこで、裁判本番で原告による準備書面読み上げを却下された場合は、
「なぜ原告の意見を聞いてくれないのですか」と
傍聴に入った原告たちで異議を叫ぼうという話になった。
河合弘之弁護士
口頭弁論という名の通り、口頭で裁判をやるのが基本。
しかし、書面のやり取りだけで終わる裁判がほとんどなのが実情。
特に原発裁判という、社会的に大きな影響のある裁判である。
傍聴人に何をやっているのかわからない裁判では公開でやる意味がない。
というようなことを河合弁護士が補足した。
よーし、異議あり―!って大声で言うぞー。
と、いつもの裁判と違ってみんな高揚していた。
荒れる裁判になるのか。
山田あゆみさんもコウサクをつれてやってきた。
裁判所にて傍聴券の抽選。
私は初めて当たった。
法廷の中はいつものように満杯。
葛西秀和弁護士によるプレゼンテーションは「大間原発敷地の活断層と敷地地盤について」 。
パワーポイントを使ってわかりやすい説明。
そしていよいよ、原告による準備書面の読み上げをと、
森越弁護士が心なしか緊張気味に言った。
「はいどうぞ」と裁判長はあっさりと言った。
あれれ・・・
佐藤美佳子さん
弘前市の佐藤美佳子さんが意見陳述を行った。
大間産や函館産の昆布も販売している自然食品店を経営していて、
熊谷あさ子さんとも交流があった方だった。
素晴らしい陳述だった。
佐藤さんも、裁判前にもしかしたら読み上げられないかもしれないと言われていたので、ドキドキしていたそうだ。
いつものように被告側は一言も発せず、
あっさりと裁判は終わった。
裁判後の報告会。
弁護士たちは興奮気味だった。
荒れる裁判になると思いきや、土壇場で裁判所側が変わった。
裁判直前の代理人の働きかけが効いたのではのではないかという説明だった。
中野典宏弁護士も山梨からやってきた。
大間在住の奥本さん。
奥本さんは 大間の現状を話してくれた。
2013年5月に入って色んな動きが目に入るようになった。
佐井には東芝の宿舎、大間には日立・三菱などの宿舎、風間には熊谷・大成などの宿舎がある。
現在は佐井を除いて宿舎はカラになっている。
大間では6月からマグロ漁が始まるのだが、今年は海水温が低くてまだ始まっていない。
全般的に漁はよくない。
炉心から半径3キロ以内に大間の町の全てが入るので、オフサイトセンターを佐井町に誘致したいと町長が表明したこと。
今の開発センターの前に新しい大間町役場を建てることが決まったこと。
内山弁護士。
海渡弁護士
只野弁護士
そんなこんなで10回目の裁判は終わった。
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