2012年3月12日。
午前中、大越さん夫妻のインタビュー撮影。
お昼をごちそうになった後、私は鷹栖町・キッチンらいるへ向かった。
らいるの松下音次郎・理香子夫妻は、以前「空想の森」上映会を地元・鷹栖町で開催してくれた。
それからのお付き合いで、昨年4月、新しい映画の撮影を始めてすぐに、私は松下夫妻のインタビューをさせていただいた。
その時の夫妻は3.11に、特に原発の事故にとてもショックを受けていた。
あれから夫妻は動き出していた。
原発の問題を扱った映画の上映会をやったり、福島の子どもたちを受け入れたり、反原発のデモに参加したりとめいっぱい活動している。
松下さんのインタビューの後、私が大間原発の問題に出会い、そのことを伝えると松下さんたちは即座に協力してくれた。
そして鷹栖で大間原発のことを話して欲しいという依頼を受け、今回旅の最後に寄ることになった。
私は原発のことについて、よく知っているわけではない。
しかし映画を撮影する中で、見たこと、聞いたこと、そして出会った人たちのことなら話せると思った。
そのことが少しでも何かのためになるのであれば、私は喜んで話をしたいと思う。
らいるにつくと、音次郎さんがハグで迎えてくれた。
ここもハンパない雪の量。
荷物を部屋に運び込んだ。
「先にお風呂にゆっくり入ったら」と理香子さんが言ってくれた。
そしてゆっくりとお風呂につかった。
さっぱりして三人で夕食を囲む。
あれから一年たちましたねえ。
三人で話をした。
私はいつも思う。
音次郎さんと理香子さんは本当に気持ちのいい人たちだ。
明日は森のようちえん。
週に1回、こどもとお母さんがらいるにやってきて、近所の林へ行ったり、農家さんの手伝いをしたりと屋外で保育をする。
その様子を写真を入れて通信をつくっているのが音次郎さん。
いつも前日の夜にその仕事をして、翌日お母さんたちに渡すのだ。
明日は転勤で引っ越す子がいるので、森の幼稚園の後、らいるでお別れ会をするという。
そして夜は旭川のこども富貴堂で大間原発の報告会だ。
明日も何だか面白い一日になりそうだ。
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