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風のたより その5 たった一つのキー

 

いつも持ち歩いているパソコンが、ローマ字入力で文字を打ち込めなくなった。

いろんなキーボードを押してみたが、ことごとくダメ。

新得のいんであんに電話で聞きたかったが、もう時間が遅すぎた。

明日から半月に渡る撮影と上映の旅が始まるのでどうしても直したかった。

ネットでそのことを調べようと、文字を打ち込むのに一苦労したが、

それでも、どうやってローマ字入力にしたらいいか、わからなかった。

夜中の3時近くまでやっていたが、あきらめて寝た。

翌朝。

いんであんに電話して聞いてみると、

即座に、NumLKのキーを押してみたらと言った。

押してみると、今まで通り文字が打ち込めた。

何時間も寝ないでがんばったのは一体何だったんだろう。

ものすごく困ったことを直すのは、たった一つのキーを押すだけのことだった。

たった一つのスイッチを押すだけで、快適に激変する。

今私たちが置かれている状況も、案外そんなものなのかもしれない。

そんなことを思いながら、洞爺湖のラムヤートへと車を走らせた。

 

 

 

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