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撮影報告 その73 山田農場にて

山田農場。

2011年12月7日。

 

朝起きると雪が降っていた。

あゆみちゃんから電話が来て、コウサクの熱は下がり元気に保育所行ったとのこと。

よかった、よかった。

そして私は撮影準備。

親方の家。肉を干している。

親方とおかみさんは今日から久しぶりに2連休。

三人で豪華な朝食を囲む。

パン、クリームチーズ、前の日のうどんのお汁に卵をいれたスープ、親方たちが引き売りに行ってもらってきたホッケの卵の煮つけ、石川さんがお土産で持ってきたメロン、マンゴーヨーグルト。

 

今日、山田農場は自家用にもらった二羽のカモをしめて肉にすることと、自家用に飼っていた豚をと殺に出す日。

その様子を撮影させてもらう。

10時過ぎ、山田農場に到着。

あゆみちゃんと母屋で話をしていると、チーズ工房での仕事が終わった圭介さんがやってきた。

お茶を飲みながら、先日の一酸化炭素中毒事件の話などひとしきりする。

そしてカモをしめる作業に入る。

作業に入る前、家の脇の岩にお神酒(自家製どぶろく)をかけて、手を合わせた。

 

そして放牧地にもお神酒をかけ再び手を合わせた。

キャメラを置き、私もいっしょに手を合わせた。

私はカモ、豚、そして動物たちに感謝し、命を育む大地に感謝とご挨拶をした。

圭介さんたちは、動物飼い、ミルクをしぼりチーズにして暮らしている。

動物の肉もいただく。

だから命をいただく前に必ずその命に感謝をするのだそうだ。

岩はここにあった自然の岩で、この地を開拓した時に出てきて、それを山田農場の獣魂碑としたそうだ。

このことを近くの肉牛屋さんから教わったそうだ。

私はとても神聖な気持ちになった。

他の命をいただきながら、自己の命が存在すること。

それがグルグル循環していて、私もその一部ということ。

そして大地がなければ、この命は存在しないこと。

山田農場に身を置くと、これらのことが肌身で感じられる。

山田農場は、動物や生き物の命のありがたさ・人間も自然の一部なのだということを日々感じる暮らし方なのだ。

だから原子力発電所は相入れないものなのだ。

圭介さんは家の裏で静かにカモをしめた。

血抜きをした後、あゆみさんと二人で、軽トラの荷台の上で、毛をむしる。

圭介さんはハルサクを背負いながら器用に作業を進める。

カモは初めてなので、鶏とだいぶ勝手が違うらしい。

だんだん肉の塊になってきた。

[…]

撮影報告 その72 仁山にて

親方の家の窓から。

2011年12月6日。

7:00起床。

薪ストーブに火をつける。

薪を運びこむ。

そして洗い物を片付けてから朝食。

コーヒーを落とし、パンを焼き、クリームチーズをぬって食べる。

マンゴーヨーグルトをデザートに食べる。

ペコはストーブの前からほとんど動かない。

私は事務仕事に精を出す。

時折目を上げると、窓の外は雪をかぶった木々と野鳥。

贅沢な感じだ。

あゆみさんから電話がきた。

次男の耕作が風邪をひいたとのこと。

今日も親方の家に泊まらせてもらうことにした。

その後野村さん、聡美さんからも電話がきてひとしきりしゃべる。

この日はひたすら事務仕事をする。

親方とおかみさんは引き売りの日。

18:00過ぎに帰ってくる。

江差の漁師さんから水揚げされたばかりのホッケの卵をたくさんいただいてきた。

とてもきれいな緑色をしていた。

さっそくおかみさんは教えてもらった通りに料理にかかった。

うどんと玄米で夕食。

3人で卓を囲む。

そしてできたてのホッケの卵も味見をした。

なかなかおいしい。

親方とおかみさんと共にする食事はいつもおいしく楽しい。

撮影報告 その71 大間原発訴訟第二次提訴

2011年12月5日。

朝、窓の外は雪景色。

そして降り続けている。朝ごはんを食べ、撮影機材を積み込む準備をしていたら、空は少し明るくなってきて、時より青空も見えたりした。

左から、野村さん、一坪くん。

11:50。家の前で野村さんと記念撮影をした。

そして私と一坪君は弁護士会館に向かう。

弁護士会館。

大間訴訟の会事務局の大場さんと森越弁護士は弁護士会館の中で今日の第二次提訴前集会の準備をしていた。

私は挨拶をして今日の流れをざっと聞く。

隣の裁判所の前には報道陣が来ていた。

私たちも外から雪景色の裁判所や弁護士会館を撮影したりした。間もなく竹田さん、森越さん、林さんなどがやってきた。

第二次提訴で原告になった人は208人。

この中の一人が私だ。

去年7月の一次提訴の原告は170人。

現在378人が原告になった。

この雪で集会に来た人は少なかった。

しかし、新たに加わった208人の人たちが思いを共にしているのだ。

裁判所に訴状提出の前に弁護士会館で集会。大間原発訴訟の会代表の竹田さん、森越弁護士などが挨拶。

そして大間原発反対の横断幕を持って、弁護士会館から裁判所までを歩いた。

一坪君に撮影してもらっているので私もいっしょに歩いた。

裁判所へ入っていく原告の人たち。

 

そして原告たちは裁判所の中へと入っていき、建設差し止めなどを求める訴状を裁判所に提出した。

訴状を提出する際、新たに原告になった人たちが、裁判所の職員になぜ反対なのか一言言って渡したそうだ。

私も原告になったのだから裁判所の中に入れたのに、頭の中は撮影モードだったので、一坪君と裁判所の前でみんなが出てくるのを待ち構えていた。

裁判所に訴状を渡し、弁護士会館へ帰っていく。

しばらくして、訴訟を提出した原告、弁護士たちが出てきて、雪の中を弁護士会館に戻っていった。

 

大間訴訟の会代表・竹田とし子さん。

そして引き続き弁護士会館の2階の部屋で、新たに原告になった4人の人と、竹田さん、森越さんが、提出の報告をした。新たに原告になった人たちも自分の思いを話した。

やはり、3.11後、私と同じように思って原告になった人がいた。

代表の竹田さんは、200人もの人たちが思いを同じくしたことを嬉しく思い、共に大間原発を止めていきましょうと挨拶をした。

 

森越弁護士はこれから3次、4次原告と、原告の人を増やしていき、大間を止めていきたいと言った。

福島のことなどを付け加えた新しい訴状もできて、500円で販売していた。私も1冊購入した。

訴状です。

 

2時過ぎ、撮影を終えた。

 

[…]

撮影報告 その70 大間原発訴訟第二次提訴前集会

亀田福祉会館にて。大間原発の第二次提訴前集会。

2011年12月4日。

8:30に起床。天気はいい。

今日は結構あたたかいが、それでも薪ストーブの火をつけた。

 

ペコちゃん。

石川さんはすでに起きていて仕事へ行く準備をしていた。

それからお湯をわかし、コーヒー豆をひいた。そのうち、野村さん、一坪君も起きてきた。

パンを焼いて、昨日のキムチスープをあたため、朝食。カケス、シジュウカラ、アカゲラなど野鳥を眺めながら朝食を楽しんだ。

まもなく石川さんは仕事に出かけて行った。

一坪君は薪を運んでくれた。私は掃除機をかけた。

そして私は事務仕事にかかった。

野村さんはある食材でスープをつくっていた。

そうこうしているうちに、お昼頃、親方が帰ってきた。

親方に燻製の道具を見せてもらう。

 

 

今日は13:30から、亀田福祉会館で大間原発の第二次提訴前集会の撮影。

撮影の準備をして荷物を車に運び込み、野村さんと一坪君といっしょに12:30過ぎに親方の家を後にした。

左から訴訟の会事務局の大場さん、野村さん。

竹田さん、大場さん、森越さんたちがすでに来ていて準備をしていた。

一坪君を紹介して早速撮影を始めた。

 

山田圭介さんとコウサク。

間もなく山田一家も元気にそろってやってきた。

山田あゆみさんとハルサク。

今回はキャメラを二つ使って撮影した。

一坪君は三脚を立てて全体の撮影、私は手持ちでねらった人の撮影。

まず、訴訟の会の代表の竹田さんが挨拶。

それから今までの裁判で意見陳述をした4人が思いを話し、意見陳述したものを読み上げたりした。

山田あゆみさんの話はやはりとても良かった。

福島から函館に自主避難できている鈴木さん。

それから福島から函館に自主避難できている鈴木さんが話をした。

そして野村さんがフルMOXの危険性をパワーポイントで説明。

 

 

 

最後に森越弁護士の話。

みんな色々話したいことが多く、終了時間をかなりオーバーした。

[…]

撮影報告 その69 七飯にて

親方の家にて。 2011年12月3日。 8:30。ゆっくり起床。 雨が降っている。 私はまず薪ストーブに火をつける。 ペコがすぐ横でじっと見ている。 朝食はこなひき小屋のパン色々、チーズと一坪君がつくってくれたスクランブルエッグ。 私はコーヒーを落とした。 久しぶりに豆をひいたコーヒーを味わう。 そして茶碗を洗う。それからしばらくゆっくり過ごす。 私は事務仕事ともうすぐ撮影にいく関西方面の人たちに連絡をしたり・・・。 昼過ぎ、親方が仕事から帰ってくる。 出る前に薪運びと掃除機をかけようと思っていたので、先にやっておけばよかったと思った。 私たちは2時過ぎに出かける。 一坪君がまだ行ったことがないので、七飯のこなひき小屋に行き、パンを買った。 それから大沼の山田聡美さんの家に行った。 左から、あかり、あかりの友達のりなちゃん、日菜。 「空想の森」の時のつながりがあるので、一坪君がせっかく来ているので顔を見せに。 聡美さんに玄米ととんかつを食べさせてもらった。 一坪君は何年かぶりにあかりに会ってびっくりしていた。 次女の日菜とはもちろん初めて会う。「空想の森」から時間がたったことを実感したようだ。 聡美さん、憲一さんとしばし話をして、夕方、親方の家に戻った。

おかみさんも間もなく帰ってきて、料理を作りだした。 一坪君もいもとにんにくで一品つくった。 そして19:00頃、野村さんと石川さんもつくった料理を持ってやってきて、宴会が始まった。 聡美さんも20:00頃やってきて、みんなでおいしい夕餉を囲んだ。 色んな話をしながら、親方も23:00頃まで起きていた。 みんな親方の家に泊まった。 こういう時間がかけがえのない豊かなものだと私はいつも思う。 親方。

おかみさん。 野村さん 聡美さん 石川さん 一坪くん。

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