2011年9月6日。
車に機材を積み十勝から函館に向かう。
もう台風12号は温帯低気圧になったが荒れた天気だった。
午前中、石勝線の汽車は止まっていた。
高速も十勝清水から夕張までは通行止め。
日勝峠を久しぶりに越えた。ところどころ激しい雨。
そして濃霧。函館に近づくにつれ天気は良くなってきた。
夕方、野村家に到着。野村さんは夏の格好をしていた。
函館ではこのところ暑い日が続いていたとのこと。
少し休んで二人でパザールバザールへ向かう。
水煙草の会があるとのこと。
店に入ると集まった面々は水タバコを吸っていた。
水煙草は楽器のようだった。
私は初めて水タバコを吸った。
アップルフレーバ―の煙草の葉は濡れていて小さなおにぎりくらいの大きさ。
アルミホイルをかぶせ、その上に炭を置き、吸い口を結構強く吸う。
ブクブクと音がして水を通って煙を吸う。
香りがいい。
私は久しぶりに煙草を吸った。
一度も煙草を吸ったことのない石川さんが水煙草は時々吸いたくなるのだそうだ。
これは石川さんの上司の黒田さんがトルコで買ってきたもので、時々みんなで水煙草を楽しんでいる。
1台しかないので回して吸っているが、本来は一人1台抱えて吸うのだそうだ。
私はトルコビールを飲みながら、時々水煙草の香りを楽しんだ。
そして2件目はバーに行く。
おしゃべりを楽しみながら、カクテルやシングルモルトのウィスキーを味わった。
2011年9月7日。
雨が激しく降ったり、青空が見えたり、目まぐるしく変わる不安定な天気だった。
弁護士会館へ向かう。裁判前の弁護団会議。
東京と函館の弁護士の人たちと原告の人たちが明日の第3回口頭弁論に向けての準備。
今回の意見陳述も2人。函館市民の立場から加納さん、主婦の立場から上田さんが陳述する。
弁護団のプレゼンテーションは、福島第一原発のその後、津波について、フルMOXの危険性について、資料を見せながら説明する。
フルMOXについては、原子力資料情報室の上澤千尋さんが担当する。
担当の人が本番と同じようにプレゼンする。
裁判官や傍聴の人がわかるように、みんなで詰めてゆく。
18:00過ぎ。
ビアホールへ移動。夕ご飯をみんなで食べる。
裁判所の周りをみんなでアピール。
2011年9月8日。
第3回口頭弁論。弁護士会館へ。
正午、裁判に集まった人たちがそれぞれプラカードを持って、弁護士会館から裁判所の前を通り辺りをぐるっと一回りした。
裁判官、道行く人、そして車に乗っている人たちへアピールをした。
いつも顔を会わせる記者の人たちはいたが、前回と比べると取材に来ているマスコミの数は少なかった。
13:00。傍聴席の抽選。前回に比べると数は少なかったが100人弱の人が並んだ。
私はまた外れたが、2回目の抽選で当たった。
今回はほとんどの人が抽選に当たってよかった。
私は傍聴席の原告側の最前列の席に座った。
被告側の人たちの顔がよく見える位置だった。
補助席も目いっぱい出されて傍聴席は満席。
原告席もいっぱいいっぱいに座っていた。
意見陳述する上田さんは最前列に夫と小さな息子さんと一緒に座っていた。
被告側の席にも23、4人くらいの人が座っていた。
女性が4人ほどいた。
裁判官が入廷し、2分間ビデオキャメラの撮影。
そして裁判が始まった。
まず原告側の森越弁護士が、裁判官の人にも大間の現場に立ってもらいたい、
そして今37.6パーセントの工事が進んでいてまだ燃料棒が入っていない現場の検証を求めた。
最終的な判断を下す裁判官こそ、現場をしっかりみて判断の材料にした方がいいと私も本当にそう思った。
ぜひ実現してほしいと思う。
意見陳述は加納さんは冷静沈着に、上田さんは感情を込めてそれそれ陳述をした。
私は裁判官や被告側の人がどんな表情をして聞いているかをずっと見ていた。
恒例のプレゼンテーション。
青木弁護士のはなしでは、原発をつくるにあたっての安全審査がいかにいい加減かということがよくわかった。
青木弁護士のはなしでは、原発をつくるにあたっての安全審査がいかにいい加減かということがよくわかった。
津波のことをプレゼンした内山弁護士は海底地すべり、たくさんのプレートが連動しておこる地震の可能性についてわかりやすく解説。
上澤さんは図やグラフなどを使って、フルMOXの危険性を説明。
前回同様、被告は何も発しなかった。
前回同様、被告は何も発しなかった。
裁判の後、弁護士会館で報告会。
意見陳述した人、弁護士の人がそれぞれ裁判の報告をした。
弁護団長の河合弁護がこんなことを話した。
今回は裁判では出番がなかったけれど、進行協議で、被告側が原告のプレゼンがいらないのではないかということを言ったので、
それを一喝した。これからも今まで通り、意見陳述とプレゼンテーションで1時間半の裁判をやっていくことになったと。
建設途中の大間原発の裁判は、全国の原発の裁判の中でも一番重要だととらえていること。
全国の弁護士と協力して原発裁判をやっていくこと、今まで負けたところももう一度裁判をおこしていく、
そして弁護士だけでなく市民運動と両輪でいっしょに原発を止めていくことということを河合弁護士は話した。
大間町在住の佐藤さん、奥本さんが、大間の現状を報告した。
奥本征雄さん。
佐藤さん。
野村保子さん。
居酒屋でみんなで夕食を囲む。
傍聴にきた人たちも何人か参加した。
その中に京都からわざわざ裁判に来てくれた女性もいた。
裁判の後はみんな高揚している。
無事終わってほっとするのだろう。
大場さんは奥村チヨの歌を歌いたくてしょうがないらしい。
食べて飲んで話して。
そして東京の弁護士の人たちは、帰っていった。
大場さんと森越さんと野村さんで二次会へ。
ウィスキーの美味しい店へ。
大場さんは疲れて殆ど寝ていたけど。
結構遅い時間まで取り留めなく話す。
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