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撮影報告 その15 臼井健二さんと村上真平さん 滋賀にて

撮影ということでキャメラをいつも傍らに置いている。

「今この瞬間は二度とない」と、キャメラを持っていない時より、強く思っている自分がいる。

なので出会い・紹介などで決まる追加撮影が多くなり、余裕をもって組んだ日程が窮屈になってきた。

名古屋の撮影は日を改めてすることにした。

「やっぱり私もインタビューして下さい。

今思っていることを記録に残したいです」と奥田さんが言った。

私はこのことがとても嬉しかった。 彦根で滞在させてもらいお世話になっている奥田さんは、当初、「私のインタビューはしなくていいです」と言っていた。

私も、奥田さんは身内のようになっているので、「まあいいか」と思っていたがやっぱり撮りたかった。

 

成安造形大学・カフェテリア結。

2011年6月25日。 奥田さん、佐野博美さん、廣木一賀・智恵さんご夫婦と彦根から大津の成安造形大学・カフェテリア結へ向かう。 佐野さんは1年ほど前に彦根に移住してきて、今、震災支援に精力的に動いている。 廣木さんご夫婦は、子供3人と福島県いわき市から彦根に避難してきている家族で、

だんなさんは宮城県で仕事をしていて、昨日たまたま彦根の家族のもとにやってきたのだった。

ブルーベリーフィールズ紀伊國屋の岩田康子さんは、農を基本に考えて実践している人を講師に招き

「アグリモーニングセミナー」を開いている。

今日はその夕方版。結で夕食を食べてから、長野県・安曇野のシャロムヒュッテの臼井健二さんのお話。 先日岩田さんにインタビューした際、この会に誘われ、撮影をさせてもらうことになった。

4月に北海道・鷹栖町の松下音二郎・理香子さんご夫婦のインタビューに行った時、

「昨年の夏、シャロムヒュッテに行ってとてもよかったのよー」という話を写真を見せてもらいながら聞いたばかりだった。

まさか滋賀でシャロムヒュッテの人に会えるとは思ってもいなかった

福島県・飯館村から家族で三重県に避難してきている村上真平さんもご夫婦で来ていた。

シャロムヒュッテの臼井さんと昔からの友人だそうだ。

司会進行のツヨシさん(ソラノネ)に挨拶をし、臼井さんをご紹介していただく。

とても気さくな方だった。「空想の森」のこと、今撮影している映画のことをざっと説明をした。

夕食はバイキンスタイル。野菜を中心とした色とりどりのメニューが並んでいた。

先日お世話になった高島の原田麻利さん、珠宇ちゃんも来ていた。

 

 

廣木一賀・智恵さんたちとテーブルを囲んだ。

廣木さんは脱サラして過疎地だった福島県いわき市の田人町貝泊地区に移住。

風の谷ブルーベリーファームをつくり、農業体験や本格的な窯を使って作るピザ焼き体験などもやっていた。

自分たちの子供を通わせるために、廃校になった小学校を復活させたりと、

貝泊はずいぶん人が集まるところになり仕事も軌道に乗りだした矢先、3月11日の震災にあった。

廣木一家は震災後、すぐに車で西へ西へと車で逃げてきた。

 

シャロムヒュッテの 臼井健二さん。

7月 9th, 2011 | Category: 新作撮影報告 New ! | One comment

撮影報告 その14 大津友の会と岩田康子さん 滋賀にて

2011年6月22日。 彦根から大津友の会へ向かう。 大津友の会の今回の東日本大震災の被災地への支援活動を撮影させてもらいに行く。 10:00 到着。 上映会場だった場所に、友の会のメンバー、呼びかけに応じてやってきた近所のボランティアの方々が30人以上集まった。 上映会の時、お会いした人たちが次々に声をかけてくれた。 まず、リーダーの高田洋子さんが今日の行程を説明。 私のことも紹介してくれた。簡単に今回の撮影の趣旨を説明した。 衣料品、鍋などの台所用品などの仕分け、集めたカーテン生地で座布団のカバーをミシンで縫う人、エプロンを縫う人、アクリルの台所用スポンジを編む人など、各部署に分かれて一斉に作業に入った。 ワイワイしながらもみんな丁寧に仕事をしていた。被災地で必要なものを聞いて、それを集めて送るということだった。 座布団カバーなどはカーテン生地を裁断し、ミシンで縫い合わせてひと手間かけて届けるという心づかいがあったかい。 友の会ならではの心配りだと思った。集まった家庭用品・衣服などは男女別、種類別に細かく仕分けし、わかりやすく梱包していた。 藤重さん、中居さん、杉本さんも相変わらず元気だった。 お昼はそれぞれお弁当をもってきてみんなで食べた。 私の分は杉本さんと中居さんがつくってきてくれた。 みんなでおいしくいただいた。今回の支援活動は近所の方にも呼びかけたそうで、何人かの方々がボランティアに手伝いに来ていた。 大津友の会はすごい。 15:00 作業終了。 リーダーの高田さん、藤重さん、中居さん、杉本さんにインタビュー撮影。 19:00近くまでお話をうかがう。 そしてこの日はまたまた杉本さんのお宅にお世話になる。 さっとシャワーをあびさせてもらい、お好み焼きをみんなで囲む。 だんなさんがおいしい日本酒を用意してくれていた。 鮒ずしをいただきながら日本酒を味わった。 麦の家。 2011年6月23日。 杉本さんが大津市坂本にある「麦の家」に連れて行ってくれた。 目に飛び込んできたのは田んぼ、茅葺の家、なんとも美しい風景だった。 しかしここは観光地ではなく人が暮らしているところだ。 茅葺の家の縁側に腰掛け、山崎隆さんが仕事の手を休めてお話してくれた。 目の前にはトマト、きゅうり、なすなど色んな種類の野菜の畑と田んぼ。 家から見えてすぐに採ってこられる。 役人から27歳の時に百姓になった山崎さんは、ここで息子夫婦と孫と暮らしている。 山崎隆さん。 農業は暮らし方、生き方だということを山崎さんは言っていた。 山崎さんは実にいい顔をしていた。 こんな豊かな暮らしをしている人がここにもいる。 田んぼの向こうには琵琶湖が見える。 麦の家を後にして、杉本さんの畑へ向かう。 畑は色々な作物が育っていた。 キューイがなっていた。 びわの木。 このびわをたくさんいただいた。小さいけれど甘くてとてもおいしかった。

杉本さんと畑で別れ、西安造形大学のカフェテリア結へ向かう。 岩田康子さんのインタビュー撮影。 岩田康子さん。 カフェテリアはにぎわっていた。 校庭では小さい子らが元気に遊んでいた。 この前はお互いの近況を話して時間が過ぎてしまった。 今回は一緒にランチを食べた後、早速インタビュー。 私が岩田さんに聞きしたいことをすべて話してくれた。 […]

2011年7月9日(土) 北海道・新得共働学舎 終了

新得共働学舎にて上映会をします。 映画の完成から3年。その間、新しい人たちがずいぶん増えました。映画を見たいという声があがり上映をすることになりました。

時間:20:00 場所:研修棟

撮影報告 その13 滋賀大学経済学部での話と中野桂さん

2011年6月20日。

滋賀大学経済学部にて大間原発の話をする。 講義は午後3時10分からだったが、午前中に大学へ行く。 大学に映像編集の設備があるのでそこを借りて、持ってきた映像・写真の素材で大間原発のことをざっくりと編集させてもらう。 わからないことは講師の中塚さんに聞きながら、全体を12分ほどにまとめた。

滋賀大学経済学部の講堂。趣のある建物だ。

映像編集室の窓からは彦根城が見える。

 

滋賀大学経済学部は彦根城のお堀の脇にある。とても環境がいい。

 

滋賀大学経済学部の中野先生。

中野さんが大間のことを話す機会をつくってくれた。

この教室は写真や映像もスクリーンに出せる設備がある。

学生さん・一般の方が聞きにきてくれた。

20人くらいいただろうか。 話す直前になって緊張してきた。

準備の時間もなかったのでぶっつけ本番で話をした。

1時間半の時間があったが、足りなかった。 新しい映画を撮ることになった理由、大間原発を撮ることになったわけ、

私がこの1か月大間原発の取材・撮影で感じたこと、見たことなどを話した。

写真と映像を見せたら、質問を受ける時間が足りなくなり、一人の人の質問にしか答えられなかった。

もっとみんなの話をききたかったのに、残念だった。話すって本当に難しい。

私には向いていなさそうだ。 大間原発のことを伝えられたのはよかった。

署名はほとんどの人がしてくれてうれしかった。

講義の後、中野さん、中塚さん、高田さんらと9時近くまで話をした。

やはり話題は原発のこと。23日にもんじゅの落下した炉内中継装置を引き上げる作業があるという。

とても危険な作業で、失敗すれば関西圏の人は即死ぬくらいのプルトニウムが空気中にまき散らされるという。

また怖くなってきた。滋賀県は福井の隣。

福島は他人ごとではない。日本中安全なところなどどこにもないことを実感。

いつかは死ぬのだからどこにいようとおいしいものを食べ、うまい酒を飲み、精一杯生きるしかないと腹をくくる。

以下中野先生のブログ琵琶湖・藁の家より

原子炉容器内に落下したままになっている燃料交換用の炉内中継装置本体を23日にも引き抜く方針を固めた。

炉内中継装置は直径46センチ、長さ12メートル、重さ3・3トンの円筒形。

中央が直径約40センチの空洞になっており、燃料交換の際に空洞を燃料棒が通る仕組み。

昨年8月に落下し、接合部が変形したため引き抜けない状態が続いている。

原子力機構は当日(6/23)、専用器具を使って装置と原子炉容器上ぶたの一部「スリーブ」(重さ3・6トン)ごと引き抜く計画。

引き抜き後順調に作業が進めば今秋にも復旧し、今年度中に40%出力試験を行う考え。

関係者によると、23日午前9時ごろには、本体引き抜き作業に着手する。

全体の作業終了は深夜になるという。

当日は経済産業省原子力安全・保安院が立ち入り検査を行う。

7月 5th, 2011 | Category: 新作撮影報告 New ! | Leave a comment

撮影報告 その12 ファブリカ村

 

ファブリカ村入口。

2011年6月19日。

滋賀県・能登川・ファブリカ村にて主催者の北川陽子さんと28日の上映会の打ち合わせ。

奥田さんと一緒に行く。 ファブリカ村は土・日営業。

週ごとにシェフが変わるランチを始めたとのこと。 この日は、和食で「びわ鱒」をいただきながら打ち合わせをした

。滋賀県ならでは食材、そして器も素敵だった。こんなランチなら毎週でも食べに行きたい。

 

とてもおいしかった。

日曜日。ファブリカ村めがけて遠くから来るお客さんも多い。

北川さん、妹さん、お母さんはあたたかく迎えてくれる。 ここが上映会場。

食事の後、上映会場を見に行く。

能登川コミュニティーセンターは、能登川駅からも近い。

機材もそろっていたので心配なさそうだ。

 

子民家「etokoro」ここで交流会をする。 地元の晴れやかファームの野菜の料理や地元の酒などが出てくるそうだ。

上映後の第二部の交流会会場の「えところ」を見に行く。

コミュニティーセンターからすぐのところにある。 昔の面影の残る一角。

3軒の家なのだが、昔は一軒の家だったので、廊下でつながっている。

蔵もある。

おもしろいつくりなのだ。 その一軒が、みんなで使う子民家「etokoro」。

ファブリカ村の内装を手がけた安土建築さんが机や椅子などをつくったそうで、大人も子供も使えるスグレモノ。

子供たちも時々ここにやってくる。

一件は大学の先生が住んでいる。

もう一軒が昔北川さんが住んでいた家で、今「絽絽(ろろ)」と名前を付けて、時々会合などで使っているそうだ。

子民家「etokoro」から庭を眺める。

 

北川さんの育った家「絽絽」から庭を眺める。

7月 2nd, 2011 | Category: 新作撮影報告 New ! | Leave a comment