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旅する映画 その91 トロピカルツアー 与那国島 vol.27

2010年12月22日。晴れ。

彦根の奥田さんからの電話で起きた。

昼近くまで寝ていた。 だいぶ復活してきた。

天気も上々。

宿の近くの国境(はて)でお昼ご飯を食べた。

そして自転車で映画の宣伝にまわる。

与那国郵便局にもチラシを張ってもらった。 与那国民族資料館にも行ったが、誰もいなかったので、チラシとメモを置いてきた。

花ゆり工房。ここにもチラシを置いてきました。

中に入らせてもらう。

仲嶺綾美さんと敬一郎くん(2ヶ月)。

綾美さんは織物をしていた。

lここでは織物体験もできるそうだ。

この籠に敬一郎くんが寝ていて気持ち良さそうだった。

私もこの中で寝てみたい。

与那国役場。前を通りかかった中学生にも明日の上映のチラシを渡した。

パン屋さん、JAにもチラシを置かせてもらいました。

前原商店にチラシが張ってあったので、中に入ってご挨拶をした。

小学校と中学校です。

こういう日は、島を自転車でまわるのはいい。

坂を登りきったところに、Tシャツ屋さんがあります。one mahina(オネマヒナ)

店長の砂月(さつき)さん。

オリジナルTシャツなどを販売しているおしゃれなお店。

店の外のテーブルでコーヒーをご馳走になりながら、おしゃべりをした。与那国の黒糖もいただいた。

与那国の味だった。

砂月さんはほがらかな温かみのある女性だった。

高台にあるので眺めがよく、気持ちが良かった。

砂月さんに「さくら」への道を尋ねた。

坂をまっすぐ降りてパン屋さんを過ぎた一つ目の角を左へ。

そして5本目の道を右。

この坂を降りて、曲がらずにまっすぐ行くと、私の宿・おもろです。

砂月さんの言う通りに行くと「さくら」はあった。

魅力的なたたずまい。

さくらの稲川留美子さん。北海道出身。

コーヒーとおいしいりんごをご馳走になりながらひとしきりおしゃべり。

また、与那国で上映会をしたいと思った。

店の中も素敵です。

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旅する映画 その90 トロピカルツアー 与那国島 vol.26

2010年12月21日。曇り時々雨。

新得から遠く離れて、南の島々を映画と共に旅を続けている。 この相棒が新得で暮らす人たちや私たち映画スタッフを雄弁に語ってくれる。 今までに私がしたすべての事柄が、自分の血となり肉となっていることを感じる日々でもある。 南の果てだろうが西の果てだろうが、どの地でも人はあたたかくやさしく、働いている姿は美しくカッコいい。

そしていっしょに食べて飲んで話してみると、共鳴することが多くある。 映画に出会い、映画をつくることができたことに、今、私は感謝している。

おもろからの風景。

気持ちのいい布団でゆっくり寝た。

朝、松田さんから電話。

昼ご飯がてら上映会場を見に行こうと。

まだ寝ていたかったので、まなみさんに朝食はいらないですと伝え、また寝た。

昼に松田さんが迎えに来てくれ、上映会場のドゥグイワリへ。

今年の7月にオープンしたばかりの喫茶店だ。

せまいと聞いていたが、思っていたほど狭くない。

ここに、松田さんの同僚の前黒島さんも合流して3人で食事をした。

カジキの中身チャンプルー。

本当にオススメです。

私は二人に勧められて、ここでしか食べられないというカジキの中身チャンプルーを注文した。

これが非常においしかった。

カジキの胃袋は歯ごたえがあり、ほんとうまい。

空想の森のチケットです。松田さんがつくりました。

与那国の人口は1600人ほど。

サトウキビの1シーズンの収穫量は5000トン。

漁師の人数は30人以下になってしまった。

松田さんも島への愛情があふれる人だ。

現在、問題山積の与那国をなんとか盛り立てていきたいと、比川で音楽祭を開催したりしている。

西表、波照間、石垣、与那国と上映をしてきて、そこに暮らす人たちと出会い、色々な話をしてきた。

みんなそれぞれ自分の島が大好きで、島への愛情にあふれていた。

同時に様々な問題も抱えているが、どうにかいい方向にすすめていこうと自分の足元でふんばっている人たちだった。

出会った人たちはキラキラしていた。

「ここでこうして生きているんだー。」ということを強く感じた。

海、空、川、動物、植物、そして何よりそこで暮らす人々の魅力という素晴らしい宝をもった島々だった。

それが未来へ活かされていくことを願わずにはいられない。

今日はパソコン仕事を終えて、夕ご飯まで部屋で寝た。

だいぶ疲れが取れてきた。本日の宿泊は3人。

香川県から来たパワフルで明るい楽しい男性と、新潟から来た青年。

みんなで色んな話をして楽しい夕食だった。

22:30からNHKの沖縄の番組をまなみさんといっしょに観た。

沖縄返還までの道のりの話だった。

私は今年1月の沖縄営業、そして今回のトロピカルツアーで沖縄で暮らす様々な人たちと出会い話をした。

この地に身をおき、風を感じ、食べ物を食べ、飲み、語り会うことで、私の沖縄に対する思いは今までと違ってきた。

とても近く親しくこの沖縄を感じている。

同じ時代に生きる人間として、彼らと共にありたいと思う。

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旅する映画 その89 トロピカルツアー 石垣島から与那国島へ vol.25

2010年12月20日。石垣は晴れ。与那国は曇り時々雨。

8:00過ぎ。

起床。

いい天気であったかい。

荷物をまとめる。

いらないものは、内藤さんの家に置かせてもらう。

パンフレットやCDの物販の余りも、内藤さんに預かってもらうことにした。 朝、いつも内藤さんは緑茶を入れてくれる。

これが嬉しい。

9:00過ぎ。荷物を車に乗せる。

そして湯しどうふ屋さんへ。

私は豆腐チャンプルー、内藤さんは湯しどうふ丼。

全メニューを食べてみたい。

豆腐チャンプルーセット

それからクロネコヤマトに寄ってもらいメール便を出した。

空港には10時過ぎに到着。

内藤さんと別れ私は与那国へ向かった。

与那国空港

あっという間に与那国に着いた。

与那国に戻ってこられたんだとしみじみ思った。

曇っていて時々雨が降っていた。

石垣と随分天気が違う。

飛行機にはマブヤーが描かれていた。

空港には、お世話になる「民宿おもろ」のおかみ・まなみさんが迎えに来てくれていた。

今年1月以来の再会だ。

おもろに着いた。

1月の営業できた時と同じ部屋だった。

間もなく今回上映会を主催してくれた教育委員会の松田さんがやってきた。

私が想像していた人と大きく違って、とても話しやすくて、面白そうな人だった。

「山口さんに上映やってやってと頼まれて、そして普段お願い事をめったにしないまなみさんに上映をやってと頼まれたから、こりゃ、やらなきゃいけないなあって・・・」と松田さんが言った。

まなみさんは各地での上映会の時も、おもろのお客さんに知らせてくれたり、チケットを送ってくれたりしてくれていた。

まなみさん、本当にありがとうございます。

比川の光里食堂にて。

松田さんとお昼ご飯を食べに出た。

比川の光里食堂。

私はそばを食べた。

ここは豆腐もつくっているので、豆乳やおからもついてきた。

ここにも「空想の森」のポスターがはってあったので、店の方にぜひ来てくださいと宣伝をした。

与那国も中学までしかない。松田さんは与那国の人。

高校から石垣に出て15年後、35歳で与那国に戻ってきた。

石垣では演劇もやっていたそうだ。

 

与那国語を話せるか尋ねた。

松田さんは話せるそうだ。

戦前、日本国から与那国語を話してはいけないというお達しがでて、方言を話せない時期があったそうだ。

そして与那国語の使い方を間違えると先輩から怒られることもあって、現在、若い人で話せる人は少なくなってきているという。

「残していかなくてはいけないのだがなあ。」と松田さんはつぶやいた。

与那国はかつては自給自足をして台湾との交易で栄え、自然や馬と共に人々が暮らしていた宝の島だった。

与那国は今、様々な問題を抱えている。

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沖縄県・石垣島・あむりたの庭、そして音楽にて 2010年12月18日

「空想の森」感想いろいろ 2010年12月18日 沖縄県・石垣島あむりたの庭、そして音楽にて 上映してくれた人:宮本進吾さん ありがとうございました!

シンプルに生活するのが1番良いし、そうしたい私。シンプルにするのは手間がかかる。便利になりすぎて、慣れすぎて、いらない物がふえてくる。なるだけ、そぎおとして行くことがいい。空想ではない森でした。 (女性・35歳)

何か忘れた感じを思い出しました。初めて沖縄にきた時、旅や仕事で出会った人達。話を聞きたい、その人たちをみんなに紹介したい、みたいな気持ちをおもいだしました。楽しかったです。ありがとうございます。 (女性・34歳・バイト)

離島に似た雰囲気があり、島での生活を思い出しました。あかりちゃんをおんぶして畑仕事をしている姿に感動しました。子育てはああでなければいけないとつくづく考えさせられました。あかりちゃんはたくましく育つだろうと思います。 (女性・53歳・保育士)

農業がテーマ(?)で視点も至極平易な映画って初めて見ましたが、淡々としながらも時間の長さを感じさせない心地よいテンポでした。入植っていうのが、ある意味北海道っほいです。ちなにみボクは北海道出身です。 (男性・46歳・グラフックデザイン)

出演者の方々との地域との関係をみたいと感じました。 (男性・39歳・団体職員)

皆が・・・多数の人があこがれる生活でしょう。共感できる事が多いです。農業やものをつくるのは手間ヒマかけんとできないですね。またいい映画とって見せて下さい。 (女性)

農業はいずれやってみたいと思ってます。 (女性・自営業)

今年4月~10月まで、長野県の川上村というところで農業研修をしてきました。これから、ここ石垣島で農業はじめようと思っています。生きる力や術をそれぞれのリズムでみいだそうとしている様子、感じられました。上映が終わって・・・清々しい気持ちです。今日来て観ることができてよかったです。ありがとうございました。 (女性・38歳・これから農業)

北海道は6歳までいました。50代になって仕事で時々北海道にも行きました。この映画が、何を問いかけているのかは、よくわかりませんでした。農業の未来が展望できない時代を「空想の森」をつくろうとしている人々の存在があるのでしょうが、やはり厳しい現実に押しつぶされるのではというのが現状ですね。ここ八重山も同じです。でも仲間がいることは素晴らしいですね。 (男性・65歳)

共働学舎という言葉は初めてききましたが、海外で色々コミュニティーっぽいものはよくきいています。今の自分はいらない物までいっぱい背負ってしまっている感じで、あらたにまた、シンプルな生活が魅力に思いました。ありがとうございました。 (女性・32歳・主婦)

共働学舎の存在や生活を初めて知ったので、まず驚きました。皆の姿があまりにもナチュラルで、今の自分の生活とあまりにもかけはなれてるなあ。と・・・。小さい頃を思い出してしまいました。なつかしい気持ちです。ありがとうございました。音楽よかったです。(女性・33歳・会社員)

旅する映画 その88 トロピカルツアー 石垣島 vol.24

2010年12月19日。晴れ。

朝起きると内藤さんはすでに「ヤギの冒険」の上映準備で出かけていた。

食卓テーブルにはご飯茶碗、味噌汁椀、お茶の湯のみがセットされており、ご飯と味噌汁が用意されていた。

メモ紙には納豆と野菜ジュースは冷蔵庫の中にありますとあった。

あんなに遅く寝たのに、こんな気遣いをしてもらって朝から感謝の気持ちでいっぱいになった。

居心地のいい内藤さんの家でもう少しゆっくりしたかったなあと思った。

タクシーを呼び、パソコンを持ってあむりたの庭へ向かった。

宮本さんとさゆりさんは昨日遅かったからきっと寝不足なはずだ

。昨日のお礼を言って、カウンターに座り、ビールを飲みながらパソコン仕事をした。

さゆりさんが手作りのチョコレートケーキを出してくれたので、エスプレッソを頼みケーキを楽しんだ。

そして仕事の合間に二人に旅ノートにコメントを書いてもらう。

パイランドに行った。

智子さんは不在だった。

娘さんが二人いたので、試写用サンプルを渡してもらうよう頼んだ。

そして16:50くらいまで、パソコン仕事をさせてもらった。

娘さんに石垣市民会館までの地図を書いてもらい、「ヤギの冒険」を見に向かう。

入り口には内藤さんが受付をしていた。

たくさんの人たちが見に来ていた。

始まる前に監督の仲村颯悟さんの舞台挨拶があった。

彼は中学3年生だ。

あまりに疲れていて途中30分くらい寝てしまったが、私の好みの映画だった。

上映後、内藤さんが監督の颯悟君を紹介してくれて少しお話をした。

とても感じのいい少年だった。

石垣市民会館にて。左から、牧野裕二さん(ラインプロデューサー)、兼城光さん(制作進行)

それからこの映画の製作をしたシュガートレインという会社のスタッフの方たちとお話をした。

とても感じのよい人たちだった。

これから映画を東京で公開するとのこと。

彼らも「空想の森」を見てみたいと言ったので、来年のトロピカルツアー2011の案内を送ることにした。

そしてスパークリングワインを買って、内藤さんの家に戻った。

ご飯と納豆と味噌汁を食べた。

21:30過ぎ、内藤さんが帰って来た。

打ち上げはなかったので早く帰ってきた。

彼女もスパークリングワインを買ってきていた。