2010年12月14日。曇り時々雨。波照間から再び西表へ。
7:40。起床。雨が降っていた。
荷造り。
朝食を食べ、石垣へ渡る1便に乗るため、9:15過ぎに星さんと照島荘を出た。
ナオコ さんのところに寄ってもらえないかと星さんにいうと、もう港に向かった方がよいとのこと。
最後に挨拶できないのが残念。
港に着くと、ショーマのお母さんや映画を見に来てくれた人なども送迎やらで来ており、ひとしきり話をしていると、ナオコさんもやってきた。
最後に顔が見られてよかった。
港の別れは何だかさみしい。でも、また波照間にはゆっくり来たいと思っている。
そしてまた、星さんたちは見えなくなるまで見送ってくれた。
松島加奈さん
席に座るとすぐに若い女性に「映画の監督さんですか?あの時見ました。」と声をかけられた。
熊本から1ヶ月ほど沖縄を旅している松島加奈さんだった。
船に乗っている1時間、ずっと彼女と話をした。
そのおかげで船酔いをなんとか免れた。
行きは穏やかな海でなんでもなかったが、今回は波も少しあり、結構揺れて、少しだけ胃がムカムカしていたのだ。
真ん中に座って前を見ていたら大丈夫と加奈さんに教えられ、私たちはお互い前を向いたまましゃべり続けた。
加奈さんは「空想の森」をとても気に入ってくれて、「熊本でも上映ができるかもしれない。」と言ってくれた。
「ぜひ今度は九州ツアーをしたい。」と私は言った。
川崎つばささん
加奈さんと石垣の港で別れ、西表島行きの船のチケットを買った。
次の船まで30分以上待ち時間があったので、船乗り場をウロウロしていたらマッサージの看板を見つけた。
ヨロヨロと近づいて行くと、お店の女性が私に声をかけた。
1月の営業の時に石垣でマッサージを受けた川崎つばささんだった。
船乗り場にも店を出し、いつもは違うスタッフなのだが、今日の午前中たまたま川崎さんのシフトになったのだそうだ。
なんと奇遇なことか。
1月に川崎さんのマッサージ屋さんに行っていなかったら、宮本さんとも出会うこともなく、このトロピカルツアーもなかっただろう。
20分ほどマッサージを受け、11:30の便で西表に向かった。
港には「ゆうわ村」の孝子さんが迎えに来てくれた。
まゆみさんは風邪をひいてしまい、明日に備えて休むことにしたとメールが来た。
そして早速、大原のいけだ屋のオバアと5日に大原公民館に映画を見に来てくれた酪農をしている長壮オジイの家に寄ってもらい、明日・15日の大富公民館での上映を知らせた。
長壮オジイは、「映画面白かったよ」と私に言ってくれた。
すごく嬉しかった。
ゆうわ村にて。私の部屋からの風景。
そして今回の宿・古見集落の「ゆうわ村」に向かった。今日の宿泊は私一人。
こんなに早く泊まりにこられるなんて思ってもみなかった。
本棚、CD、ピアノ、タイコもある。
すぐ隣に「マナの店」というパン屋さんがあるのでお昼ごはんのパンを買いに行く。
みりんやミソなどのいい調味料も売っていた。
西表島を題材にした素敵な版画のポストカードもあったのでそれも買った。
店のご主人の大越悟さんにも明日の上映会の事を話すと、「子供が学校でチラシをもらってきました。」と言っていた。
2年半前に本島から西表に家族で移住してきたとのこと。
石原家のきび刈り隊。左から、ノリちゃん、トシオミさん、バズー。
孝子さんの家もきび刈りが始まり、援農の人たちが3、4人ほどすでに来ている。今日休みだった猪熊典子さんに母屋で会った。
群馬県から夫と二人で来ている。
明日の上映会は観に来てくれるそうだ。
母屋で孝子さんにパソコンの線をつなげてもらったが、やってみるとつながらない。
新得のいんであんに電話して状況を説明すると、やはりこれではつながらないらしい。
明日・午前中、孝子さんは子供さんの通う大原中学校の授業参観に行く予定とのことなので、ついでに一慶さんの家まで乗っけていてもらうことにした。
一慶さんの家は私のパソコンがネットにつながる。
19:00。母屋で夕食。孝子さんといっしょに、夫の和義さん(カズさん)もエプロンをかけて夕食の準備をしていた。カズさんは大きくて腕が太くて、まるでバイキングのような風貌で男前。
孝子さん夫婦、息子の光(ヒカル)くん、きび刈りの援農で来ている3年目の杉本和彦さん(バズー)、猪熊トシオミ・典子夫妻の3人の総勢8人でにぎやかに食卓を囲んだ。
猪熊夫妻は新婚ホヤホヤ。しょっちゅう見つめ合っている。
きび刈りが終わる4月まで見つめ合っていられたら、きっといい夫婦になるのだろうなあ。
来年の3月に中学を卒業したら家を出て行く。
クレソン、ポテトサラダ、牛肉、ちまき、卵スープ。
もうどれもおいしくてたくさん食べた。
今日はヒカルくんの15歳の誕生日だった。
孝子さんがつくった手づくりシフォンケーキでみんなでお祝いをした。
そのケーキも抜群においしかった。
私とカズさんは飲みながら夕食を食べた。
ビールがやけにうまく感じた。
石原家。孝子さん、ヒカルくん、カズさん。
「俺、きび刈りが大好きなんだ。
きびを刈って、山にして、かさぎして束ねて、トラックに積んで製糖工場に持っていく。
一日で完結していて結果がわかる。これがいい。
そして西表は山も海も川もみんなある。ここにいたらもう、どこも行きたくないですよ。」とカズさん。
ああー、ここにもいるんだ。
宮下さんみたいな人が。と私は思った。
波照間は年間1万5千トン。
西表は1万トンのきびの収量がある。
波照間は島は小さいけれど山がなく畑が多いので収量が多い。
マサさんの畑は1シーズン500トンのきびを刈っている。
1日に換算するとやく5トンのきびを刈っている計算になる。
楽しい夕食を終え、自分の部屋に戻った。
リビングにはたくさんの本とCDがある。
「ナビーの恋」のサウンドトラックを聞きながら、手塚治虫のマンガを読み始めた。
でもすぐに眠たくなり、電気を消して眠りに落ちた。
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