2009年10月21日。
快晴。
昨日10月20日に大津入り。
上映会の主催者、原田将さんの家にお世話になる。
奥さんの麻利さんとも再会を喜んだ。
娘の珠宇ちゃんは前日から熱を出し体調を崩していた。
原田君は、映画が完成して間もない頃、大津で自主上映会をやりたいと連絡をくれた。
余呉映画祭、京都シネマにも観に来てくれ、仲間と一緒にじっくりと上映会を準備してきた。
9:00。
起床。
昨日から体調を崩している珠宇ちゃんが昨夜も熱を出した。
後で病院へ行くことになった。
朝食は原田君が焼いてくれた全粒粉のパン、目玉焼き、りんご、コーヒー。
原田君は以前、ブルーベリーフィールズ紀伊國屋でパンを焼いていたのだ。
珠宇ちゃんが病院から帰ってきた。
熱があるのでしんどそうだ。
インフルエンザではなかったので、ひとまずよかった。
原田君の携帯に、今晩の上映会の予約が何本かかかってきた。
期待がふくらんできた。
今回の上映会は、成安造形大学のキャンパス内にあるブルーベリーフィールズ紀伊國屋の姉妹店のカフェってリア結が会場だ。
上映会の前に代表の岩田康子さんと私のトーク、結で共働学舎のチーズを使った特別メニューも用意していて、食べながら映画を楽しんでもらおうという趣向だ。
ランチは私のリクエストで原田君と二人で山のレストラン、ブルーベリーフィールズ紀伊国屋に行った。
穏やかで暖かな秋のお昼、山のレストランでランチのコース料理を食べた。
どの皿も美しくおいしく、量がほどよかった。
大きな窓に目をやると、ブルーベリーの葉はまだ緑色で茂っており、琵琶湖は蒼くキラキラと光っていた。
美味しい料理を食べながら、人の縁の不思議さとありがたさをかみしめた。
原田君はスタッフの人たちに、しっかりと今晩の上映会の宣伝をしていった。
14:45。
原田家に戻り、スピーカー、アンプ、プロジェクターなど機材や物販などを車に積み込む。
珠宇ちゃんが本調子でないので、とても残念だが麻利さんは上映会に行けない。
でもまた見てもらう機会はあると思った。
私と原田君は会場に向かった。
成安造形大学は琵琶湖のほとりにある。
結はそのキャンパス内にあるカフェテリアで、学生はもちろん、一般の人も気軽に食べに来られる。
学生たちがセルフビルドで建てた建物だそうで、木と大きなガラスを使っていて開放的な空間だ。
厨房の仕切りの壁はストローベイル(藁と土)だ。
15:00。
プロジェクター、スクリーン、スピーカーを貸してくれた白崎さん、DVカムデッキを貸してくれた勝又さんもやってきて、ぼちぼち準備を始める。
セッティングが終わり、画と音の調整。上映の度にいつも思う。
当然のことながら毎回機材、場所が違うので、限られた時間の中で元の画質、音質に近づける作業が本当に難しい。
そういう意味でも早く自分の機材が欲しい。
今回は若干画面が暗めで、ぼそぼそした会話が聞き取りにくいところもあったが、精一杯調整したのでよしとした。
白崎さん
岩田康子さんもやってきた。3月にお会いして以来の再会だ。
その時にいただいた岩田さんの著書(「ブルーベリーの実る丘から」)を読み、原田君にいただいたブルーベリージャムを食べて、私は今回の大津上映会を楽しみにしていた。
岩田さんは昨日もテレビの取材などが入り相変わらず多忙な日々を送っている。
今回再会して、岩田さんは上品な物腰の中に強い意志を感じられる人だと改めで思った。
トークの打ち合わせをさっとして、彼女は厨房に入っていき、スタッフといっしょに食事の準備にかかった。
17:00を過ぎると、ちらほらお客さんがやってきた。
空想の森プレート、空想の森チーズセット、上映会のためにつくられたメニューを楽しむ人が増えてきて会場内が賑やかになってきた。
彼が3月に呼んでくれたから、大津での上映会につながっていった。
7月の京都シネマに観に来て、亀岡で自主上映会をやりたいと申し出てくれた尾崎修子さんも来てくれた。
亀岡での上映実現につながればいいなあと思った。
「空想の森」の上映会を主催した人たちとは、その後もつながっている人が多い。
近くで上映会がある時は来てくれたり、自分の知人友人を紹介してくれたりと、その後も力強い協力をいただいている。
字幕翻訳を担当した山之内悦子さんの友人、中野桂さんも友人と共に来てくれた。
目がとてもきれいな人だ。彼は滋賀大学で経済学を教えている。
明日は長浜で琵琶湖環境ビジネスメッセがあり、その中で「環境から考えるスロー・イノベーションと地域力」というシンポジウムがあり、中野さんも講演する。
それに私も参加することにし、その夜は中野さんの家に泊めてもらうことにした。彼の家もストローベイルハウスなのだ。
18:30。開演。
60人以上はいるだろうか、ほぼいっぱいのお客さんが入った。
原田君の司会で、岩田さんと私のトークが始まった。
岩田さんが私に質問する形式で話をすすめていった。
私はいつも話すことはあまりないのだけど、と思いつつ話し出すと長くなるのには自分でも驚く。
きちんと実のある話ができたかどうか、はなはだ不安だ。
でも言いたいことは映画で全て言っているのでまあいいかとも思う。
映画をつくっている最中の様々な事柄は、映画が完成して各地で上映してまわり、お客さんといっしょに観て、ようやくストンと心に収まることが多々ある。
毎回そういうストンがある。
そして、大きなスクリーンでたくさんの人と映画を観ることのよさ、自主上映をする面白さは、私がみんなに伝えていきたいことだ。
岩田さんとのトーク
短い時間の中で食べ物をつくる農業の大切さなども岩田さんが語り、トークも無事終了。そして、原田君が事前につくったテーブルと椅子の配置図を元に、お客さんにも手伝ってもらい上映用のレイアウトに。
19:00。上映開始。
私も空想の森プレートを食べながら、白ワインを飲みながら映画を観た。
こういう上映会もいいものだなあと思った。
無事上映が終わった。アンケートもたくさん返ってきた。
彦根から来た奥田好香さんが、自主上映をやりたいと申し出てくれた。
彼女は彦根市で保健師として働いているが、もうすぐやめる予定だ。
そして子育てをするお母さんを応援するサロンを始めようと考えている。
岩田さん、原田君、前田君、中野さんも協力してくれるということになり、彼女も上映会に向けて一気に気持ちが盛り上がってきたようだ。
あらかた会場を片付けて、スタッフで軽く打ち上げをした。
平日の夜ということでどうなるか心配していたが、みんなの力で60人以上も集客をした。
そして、映画といっしょに、共働学舎のチーズも食べてもらえて本当によかった。
原田君も長い間あたためていた上映会が実現できてとても嬉しそうだった。
23:00。
解散し、私と原田君はスタッフの伊藤君の家に移動。
原田君は私の布団一式を持って来てくれた。
原田君の家の寝具は彼が取り扱っているオーガニックコットン製品のシーツや枕カバーなどを使っているので、本当に気持ちよく眠れた。
伊藤君は大きな一軒家に一人で暮らしている。
勝又君もきて4人で深夜2:00まで話し込んだ。
勝又君と伊藤君は青春友の会という会のメンバーでなにやら面白いことをしているらしい。
今まで印象の薄かった滋賀県。
今はなんて奥深く、面白い人たちがいるとこなのだろうと思う。
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