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北海道新聞

2009年9月25日 北海道新聞掲載 pdfで記事を見る

第14回SHINTOKU空想の森映画祭2009

空想の森映画祭。 無事終了した。 今年もやっぱりよかった。 映画祭は面白い。

今年は上映した作品の監督が全員、新得に来てくれた。 みなさん、思い思いに色んな人との交流を楽しんでいた。

歌うキネマ・パギやんの「砂の器」は鳥肌が立つくらい感動した。

今年の目玉、藤本監督と影山プロデューサーの「アメリカ~戦争をする国の人びと」(8時間)は予想を超えるお客さんが最後まで観ていた。 私も全部観たいと思った。

新内小学校に人が集う。 柏の大木。 ぎしぎし廊下に人が行きかう。

今年はなぜか、昔の映画祭スタッフや懐かしい人たちが訪れてくれ、再会を喜んだ。 「空想の森」を観てくれた人が、東京や群馬から映画祭に参加してくれた。 「空想の森」は、今年は英語字幕版で上映をした。

ここ数年、神奈川県の座間から映画祭に参加している「座間軍団」の人たちが、 まかないを一手に引き受けてくれた。 おかげで、スタッフはおいしい料理を毎日食べられた。

参加してくれた方々、ゲストの皆さん、スタッフの皆さん、協賛してくれた皆さん、出店を出してくれたみなさん、 本当にありがとうございました。

「アメリカ~戦争をする国の人びと」の藤本幸久監督

「アメリカ~戦争をする国の人びと」の影山あさ子プロデューサー

「ブライアンと仲間たち パーラメントスクエアSW1」の早川由美子監督

「土徳~焼跡地に生かされて」の青原さとし監督

「ナナイの涙」の中井信介監督

パギやん カフェにて。

映画祭が開催される新内の住人たち。

一回目からのスタッフ。いんであんこと芳賀耕一さん。

新内三人娘。 左からいんであんの妻はるみさん、宇井茂子さん、宮下文代さん。

「のはな」という出店をだした野原とはなちゃん。たこライスがおいしかった。 […]

函館新聞

2009年9月24日 函館新聞掲載 pdfで記事を見る

北海道・新得町・第14回空想の森映画祭にて 2009年9月22日

「空想の森」感想いろいろ 2009年9月22日・北海道新得町 空想の森映画祭2009にて

商業映画というかコマーシャリズムの映画しか見ていませんが、今回初めて映画祭というものに参加しました。今の映画館で見るものは、ただおもしろいというだけで考えさせられるようなものが少なく感じています。今回はどの映画を見ても、今後を考える意味で大切な気がします。20世紀はアメリカナイズされた物質が豊かな時代だが、21世紀は心の豊かさの時代だと思います。 (男性・60歳・会社員)

旅する映画 その37 名古屋へ

左から私、谷陽子さん、北村さん。空色勾玉にて。

2009年7月28日。 10:00。

起床。

樋野さんがコーヒー豆をガリガリとひいてコーヒーをいれてくれる。

軽くパンを食べる。そしてまた駅まで送ってもらった。

「じゃあ、10月、山形で。」と言って別れた。

もっと話したかったような、それでいて充分話したようなそんな気分だった。

そして私は名古屋に向かった。

10月に予定している名古屋の自主上映は、小学校の体育館で上映することが決まっていた。

それが、私が帯広を発つ前、実行委員長の北村さんから、学校行事が入ったから体育館が使えなくなったと知らせがきた。

また新たに上映場所を探し、日も決め直さなければいけなくなったのだ。

それで私は関西に行くので帰りに名古屋に寄って北村さんやみんなの顔を見てこようと思った。 名古屋駅から乗り換えて千種駅に降りると、北村さんが北村酒店のワゴン車で迎えに来てくれた。

そして空色勾玉へ。平日なので他のメンバーは来られなかったが、北村さんと谷さんと顔を合わせて話ができてよかった。 上映場所もだいたい目処がついたようだし、上映日も11月に入ってからということで話がまとまったという。

ということで、そのことについて、とりたてて話すこともなかった。

心配は何もなく、よかった、よかった。 私はランチを注文しご飯を食べながら、北村さんや谷さんに京都や神戸での上映こと、出会った人たちのことなどを話した。

ここのランチはとても美味しかった。

そしてコーヒーもとてもうまい。 そして北村さんに駅まで送ってもらい、私は今日の宿、吉田真由美さん・ベコちゃんの家に向かった。

一人で行くのは初めてだったので、乗る電車を間違えるハプニングもあったが、無事に最寄駅に到着。

ベコちゃんが車で迎えに来てくれた。

連れ合いの赤石君は雨の為仕事が早くあがり、家に帰って来ているとのこと。 家に上がると、エプロン姿の赤石君がニコニコと出迎えでくれた。

彼はすでに台所に立ち、夕飯の支度にかかっていた。

早速「何が食べたいですか?」と聞かれ、私は「あっさり、さっぱりしたもの。」と答えた。

私とベコちゃんがテーブルにつくと、ビールをついでくれ、自分は台所に戻り、次々と料理を運んできてくれた。

この家は食事に関しては赤石君が全てをするということを知っていたので、もうすっかり気にならなかった。

私とベコちゃんはテーブルから一歩も動かなかった。 胡瓜の漬物、胡瓜と茗荷のあえもの、ししゃも、はんぺん、炒め物、ご飯、味噌汁。

とてもおいしくていっぱい食べた。

赤石君の料理で私は生き返ったような気がした。

とても疲れていてヘロヘロだったが、食べるうちに次第に元気を取り戻してきた。

楽しくおしゃべりをして22:00には床に就いた。 今回の京都・神戸での上映はあまりに多くの人に出会い、色んなことがあってまだ頭の中はグルグルしている。

上映に歩けば歩くほど、人と出会い、気持ちを共有する時間が増え、そのつながりが広がってゆくことだけは体感していた。

とにもかくにも、無事この夏の山場を乗り切った充実感が体を満たしていた。