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旅する映画 その4 名古屋再び


空色勾玉にて

2009年3月23日。
「空想の森」名古屋上映実行委員会。
朝6時に宿を出発し、名古屋を目指す。
草津線の貴生川駅まで宿の人に送ってもらう。
天気はいいがとても寒い。
ここからまた、各駅電車を乗り継ぎ、名古屋まで向かう。
途中四日市など通過した。
三重県を通っているなんて、なんか不思議な感じがした。
名古屋に10時頃到着。
前回名古屋のシネマスコーレで上映した時に泊めていただいた吉田真由美さん
(ベコちゃん)と待ち合わせていた。
この日、彼女は仕事が夜勤明けの日で、
実行委員会の前に少し話そうということで前から約束していた。
実行委員会が開かれる空色勾玉の近くの喫茶店に入った。
私は余呉と大津、水口城南を回ってきた直後でテンションが高く興奮していた。
しかし、彼女も私に負けないくらいしゃべる人なので何も問題はなく、
時間ぎりぎりまでおしゃべりをした。
お昼12時、空色勾玉にいくと、店主の谷陽子さん、
今回の実行委員長の北村彰彦さんなど、何人かの人がもう来ていた。
右が今井ゆかりさん。(聡美さんの友人)
蔵を改造したお店はなかなかいい雰囲気。
しかし、私はまだ興奮していて、
北村さんに今までのことを一通り話さないと
次に進めなかったので、一気に話した。
お店はお休みの日だった。
谷さんがわざわざ昼ごはんを作って出してくれた。
玄米と味噌汁とおかず。とってもおいしかった。
今度また食べに来たいと思った。

左が高橋幸子さん。隣は母上。
この日は、平日の真昼間だし、5,6人くらい集まる感じかなと思っていた。
13時、始まる時間になった。
この時点でもう10人以上は集まっていた。
まず自己紹介から始めたが、それからもばらばらと人がやってきて、
何度も初めから仕切りなおした。
最終的に24人の人が集まった。
すごいと思う。
酒を抱えて前田壮一郎さんが余呉からやってきた。
飲める人は飲みながら話し合いをすすめた。

左が前田さん。なぜか丸坊主になっている。
右は実行委員長、北村彰彦さん。
北村さんが、現段階で決まっていることを報告。
上映会の時期は秋。
自分の母校、矢田小学校の体育館でやろうと。
介護ヘルパー、学童保育士、学生、カフェ店主、酒屋、会社員、
英語の先生、グラフィックデザイナー、手話通訳者などなど様々な職種の人が集まった。
ホアキンさん、谷陽子さんと
日本人だけでなく、スロバキア人のジョイ、スコーレに見に来てくれた
スペイン人のホアキンもメンバーだ。

左はべこちゃん。

会計、事務局なども決めよう、予算をたてなくては、実行委員会名簿をつくろうなど、
イベント運営経験者の人が意見を出したり、こんなに人数いるのだから、
もう一箇所上映会やろうとか、話があちこち飛びながらも、
初めての実行委員会としてはなかなかよかったのではないかと私は思う。
みんなそれぞれに個性があってなんか面白くなりそうなのだ。
私は、この上映会を通してみんながやりたい上映会にして欲しい、
そのために私は最大限協力するし、
その中で思うことは何でも言えるような関係をつくっていって、
これを機会に色んなつながりができたらいいなあと思っている。
みんな忙しい中、こんなに集まってくれるなんて、
北村さんも私も谷さんも嬉しい誤算だった。
次の実行委員会の日を決めて解散した。
私はその後も、前田さん、幸子ちゃん(3年前くらいに空想の森映画祭のスタッフだった)、
美保さん(スコーレで見てくれた人)たちと色んな話をした。

みのや北村酒店

そして小堀ほがらさんに、今日泊めていただく北村酒店まで車で送ってもらった。
ほがらさんはこの日、谷さんのところに遊びに来ていただけだったのだが、
成り行きで実行委員会に参加し、よくわからないがメンバーになってしまったのだ。

立ち飲みのカウンターからの眺め
北村酒店は地下鉄大曾根駅の6番出口の目の前にあった。
一見普通の酒屋だが、中に入るとキャッシャーの横にカウンターがある。
朝8時から夜10時まで、立ち飲みをやっているのだ。
田村の樽がドンと置いてある。
いづつワインも色々ある。
北村さんは3代目だ。
ご両親、お嫁さん、子供の5人で暮らしている。
着いたらすぐに晩御飯をご馳走になった。
味噌煮込みうどん、ごはん、お父さん手製の梅干とふりかけ、
おかず色々と酒。
すごくおいしくて、私はたくさん食べた。
そして店の立ち飲みへ。
家へ帰る中いっぱいひっかけて帰るサラリーマンの人が多い。
私も他のお客さんと話したりしながら閉店まで飲んだ。
店の建物は奥行きがある。中庭もあった。
お父さんの趣味の盆栽が並んでいた。
私の部屋は二階の部屋。ちょうど店の上にあたる。
2階には洗濯物干し場が外にある。
その脇の階段を上がると屋上に出る。

地下鉄大曽根駅の6番出口の目の前なのだ

翌日起きて窓の外を眺めると、
通りにはたくさんの人が足早に駅に向かって歩いている。
私はそれをながめながら、屋上へ出て歯磨きをした。
天気がよく寝転がってひなたぼっこを楽しんだ。
朝から酒屋は開いている。
たばこや新聞を買いにくる常連さんには、
店に入ってくる前にさっと品物をもって通りに出て渡す北村さん。
さすがだ。
お父さんの盆栽が新聞たての脇に置かれている。
「これいくらで売ってくれる?」とお客さん。
「すいません。これは売り物じゃないんです。
売れるくらい沢山つくってくれたらいいんだけど」と北村さん。

そして私はこの旅を名残おしみながら帯広へ帰って行った。
今回も色々な方々にお世話になりました。
ありがとうございました。
余呉から名古屋までの旅は、30代前半の男前な男たちに出会った旅でした。
面白かったです。

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